鉾田市の土地の特徴は「水はけの良い火山灰土である事」と「鹿島灘からの豊富なミネラル」で、さつまいもの甘みと美味しさを一層強くします。当部会では、JA茨城旭村と協力して立ち上げたブランド「旭甘十郎」に特に力を入れています。 産地だより

小沼さんのさつまいも

鉾田市の土地の特徴は「水はけの良い火山灰土である事」と「鹿島灘からの豊富なミネラル」で、さつまいもの甘みと美味しさを一層強くします。当部会では、JA茨城旭村と協力して立ち上げたブランド「旭甘十郎」に特に力を入れています。

美味しさのヒミツは海と土から

JA茨城旭村 甘藷部会 部会長 小沼 和宏さん
JA茨城旭村 甘藷部会 
部会長 小沼 和宏さん

日本有数の食と農に恵まれた、茨城県鉾田市。
この土地の特徴は「水はけの良い火山灰土である事」と「鹿島灘からの豊富なミネラル」で、小沼さんがこだわりをもって育てているさつまいもの甘みと美味しさを一層強くします。さつまいもを始め、メロンやいちごなど農作物の栽培が盛んな地域です。

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受け継ぎ、引き継がれていくさつまいも栽培

就農したのは農業大学校を卒業した20歳だそうです。ご両親から受け継いだ畑を、小沼さんはさつまいも一筋で35年栽培されてきました。受け継いでから少しずつ畑を広げ、設備を拡充してきたので「就農して最初の10年間は本当に大変だったんだよ。」と語る小沼さん。今では17haの畑で、品質にこだわったさつまいも栽培に取り組まれています。将来的には娘さんのお婿さんが後を継いでくれるので、来年からは一緒にさつまいも栽培に取り組んでいくそうです。「農業は、自分からやりたいって言ってくれる人に引き継いでいきたい。」と話してくれました。

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周囲を動かす強い情熱

小沼さんは肥料についてもこだわりがあります。栽培されている「紅はるか」という品種は奥手の品種のため、植付けから収穫まで5ヶ月ほどかかります。段階的に効いてくれる肥料の開発を依頼し、2年の月日を経て要望していた肥料が開発されたそうです。小沼さんの育てるさつまいもには、その「紅はるか」専用に開発された肥料が使われています。

旭村発祥のブランド「旭甘十郎(あさひかんじゅうろう)」

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小沼さんが部会長を務める茨城旭村甘藷部会では、「紅あずま」、「紅はるか」、「シルクスイート」の3品種を取り扱っています。また、JA茨城旭村と協力して平成28年から「旭甘十郎」というブランドを立ち上げ、特に力を入れています。

「旭甘十郎」は4月~5月に定植した「紅はるか」・「シルクスイート」などの品種を150日という長い期間に渡って畑で栽培し、その後キュアリング処理を施します。キュアリングで長期保存が可能になったさつまいもを、定温貯蔵によって1か月以上熟成するため、さつまいものデンプン質がゆっくりと糖化され、甘く美味しいさつまいもを出荷することができます。

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小沼さんは、「旭甘十郎」のブランド立ち上げにも深く携わっていて、ブランド名と、デザインに強い想いを込めたといいます。
「名前やデザインからさつまいもの要素をあえて無くしたのは、先入観をなくし興味をもって手にとってもらいたかったから。とにかく知ってほしいという一心で考えたんだ。」と話してくれました。

徹底した栽培方法など厳しい条件を満たしたさつまいものみを「旭甘十郎」ブランドのさつまいもとして出荷しています。人気となった今では、北陸・関西の一部のスーパーで購入することができ、県内では茨城県鉾田市にあるJA茨城旭村直売所の「サングリーン旭」へお問い合わせいただくと購入することができます。「旭甘十郎」の出荷量はまだ少なく、今後の課題としてより多くの消費者へ届けるため、JA茨城旭村と茨城旭村甘藷部会では今後も協力して、さつまいも出荷量全体の2割くらいまで「旭甘十郎」を増やしていきたいとのことでした。

おすすめは「一度冷やして食べて」

小沼さんにさつまいものおすすめの食べ方をお伺いすると、「焼いたものを一度冷やして食べてみて。甘さが全然違うから。」と教えてくれました。
夏の冷房が効きすぎたオフィスに、OLさんが焼いたさつまいもを冷凍して持参しているのをテレビで見たことがあります。一度冷やしたものを温め直して食べることで甘みが増すそうです。
最近ではステーキの付け合わせを、さつまいものフライドポテトにしたものも人気がでてきているのだそうです。

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これからの夢と目標

今後の目標や夢を小沼さんにお伺いすると、「今年みたいな異常気象だと、どうしても天候に左右されてしまうところはあるけれど、お客様が手に取ってくれることを意識して、天候に関係なく品質の向上に取り組んでいきたいね。」と答えてくれました。さつまいも栽培に対するプライドと情熱が伺えるお話に、小沼さんの並々ならぬさつまいもへの愛情を感じました。

秋の味覚、甘くて美味しいJA茨城旭村のさつまいもを、どうぞお楽しみください。

取材協力

JA茨城旭村 営農情報支援センター

〒311-1415 茨城県鉾田市造谷1377-1

TEL :
0291-37-1661
FAX :
0291-37-1663
WEB :
http://www.ja-ibarakiasahi.or.jp

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