食の流通を支える大切な役割

取締役営業本部長 中村さん
今回は水戸中央青果株式会社の中村さんに茨城県の旬の青果物についてお話を伺いました。
水戸市公設地方卸売市場は東京ドーム約3.5倍もの広さで青果・水産・花きを取り扱う総合市場です。そのなかの青果を扱う卸売業者の水戸中央青果株式会社は昭和46年2月に設立しました。年間を通して県内外や世界で生産された様々な青果物を取り扱っており、水戸中央青果株式会社での1日の取扱量は野菜で約200〜250トン、果実で約50トンにもなります。市場は生産者の継続的な販路の確保と需要に応じた商品を消費者へ提供する役割を担い、茨城県近郊の食の流通を支えています。
産地に近い市場を活かして
各地で生産された青果物は夕方の6時前後から市場へ運ばれ、スーパーなどの取引先ごとに仕分けされます。「悪天候でもたくさんの青果物が市場へ届くので、雨などで商品が汚れないように細心の注意を払っています。ほうれん草などの品質が落ちやすい軟弱野菜は冷蔵庫で保管します。どの青果物も急激な温度変化などで品質を落とさず、新鮮なまま消費者へ届くように徹底して品質管理をおこなっています。」と中村さんは話します。
市場へ届けられた青果物はそのほとんどが夜のうちに卸売業者から仲卸業者・買受人へと販売されます。現在、ほとんどの青果物がせりではなく売り手と買い手の一対一の協議による相対売りで値段や数量などが決まります。そして、翌日にはスーパーなどの店頭へ並びます。
一大産地から各地へ
水戸市公設地方卸売市場の取り扱う青果物は茨城県で生産されたものが多く、現在は旬であるメロンやこだま西瓜、キャベツ、レタス、ピーマンなどが出荷されています。なかでも市場で取り扱うメロンのほとんどが茨城県産です。茨城県はメロンの一大産地で平成10年から現在までメロンの生産量は全国1位です。水戸中央青果株式会社では需要が高まる時期に1日で約12,000ケースものメロンが各地へ届けられます。
茨城のメロンを食卓に
茨城県産のメロンは4月から10月頃まで品種を変えながら流通します。
三方よしの精神で
中村さんに今後の目標について伺うと「産地と連携して取引先のニーズ合わせた付加価値の高い、新しい商品への販売取組を積極的におこなっていきます。そして、今まで以上に販売力も拡大してまいります。」と教えてくれました。それから、「皆様の食卓へ安全で安心な青果物を安定的にお届けできるように、役職員全員が会社設立当時からの精神支柱としている『反省・素直・謙譲・奉仕・感謝』の原点に立ち返って日々業務を遂行していきます。今後も売り手よし・買い手よし・世間よしの『三方よし』を貫き、『人にやさしく、数字に厳しく』を胸に、思いやりの心を持って営業に取り組んでいきます。」と意気込みも教えてくれました。
茨城県の大地が育んだ旬の青果物を、ぜひご家庭でご賞味ください。
取材協力
水戸中央青果株式会社
〒310-0004 茨城県水戸市青柳町4566番
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