常に向上心を持って

部会長 小島さん
JA北つくばきゅうり選果場部会には現在43名の部会員が所属しており、環境に負担の少ないたい肥を使うなど自然にやさしい農業でキュウリ栽培に日々尽力し、部会員全員がエコファーマーの認定を取得しています。
部会では、JAや種苗メーカーと連携して必ずすべての圃場を毎月巡回しています。出荷期間の中頃には中間検討会、出荷終了時には成果を議論する実績検討会を実施し、部会で選果部と販売部を別に設け、部会員と選果場の職員が連携して品質管理をおこなうよう努めています。
若い世代の部会員は青年部として、品種の試験栽培や光合成を促進する「炭酸ガス」の活用、ハウス内の温度や湿度を管理する「プロファインダーシステム」で栽培環境の見える化に取り組むなど、新しい技術の活用に意欲的に参画しています。
安定的に供給するために
選果場が設立する以前は、生産者が収穫後に手作業で1本ずつ選定し、箱詰めをおこなっていました。出荷のピーク時には夜中まで作業することもあり、生産者の負担が課題となっていました。そのため、負担を軽減することで、生産者が栽培により力を入れられるようにと、JA北つくば大和きゅうり選果場は設立されました。
現在46名の職員が在籍しており、その8割が女性で25歳から70歳までの幅広い年代で、安定供給を支えています。 また、生産者側でも8月から11月の抑制栽培、12月から6月の促成栽培とで長期栽培し、それぞれの作型にあった品種を選ぶことでも、安定供給を支えています。
鮮度を守るために速さを意識して
JA北つくば大和きゅうり選果場では、前日の夕方に部会員からコンテナで届けられたキュウリを選果・箱詰めし、その日に市場に出荷しています。
平成28年には新しい選果機を導入し、スピードカメラで1秒間に約4本のキュウリが選別可能になりました。また、キュウリを転がさず選果機にかけることができるようになったため傷がつきにくく鮮度の証であるイボ落ちを防ぐことできます。
また、機械がコンパクトになり作業スペースを広くとりながら選別作業がおこなえて、より効率よく1時間あたり約500ケースを詰めることができるようになりました。
鮮度と風味を損なわないように、スピードを意識しててきぱきと作業されている職員の姿が印象的でした。
抑制栽培のピーク時には約3,000ケース、促成栽培のピーク時には約4,000ケースが1日に出荷されます。昨年は約2,825トンのキュウリが出荷され、今年も例年と同程度出荷されるとのことです。
安心で新鮮なキュウリを
キュウリは主に東京都・神奈川県・茨城県など関東圏内に出荷されています。生産地の近郊に市場があるため鮮度がいい状態で出荷でき、給食にも使用されるなど、地域に根付いたキュウリとしても愛されています。
小島さんは秋冬のキュウリについて「暑さもひと段落して涼しくなってくる9月の中旬からも、品質が高い美味しいキュウリができます。秋冬のキュウリは水分をたっぷり含んでいるのはもちろんですが、皮が薄く柔らかい食感を楽しめます。丹精を込め、日々安心・安全なキュウリづくりを意識しているのでより多くの人に食べてもらいたいです。」と話してくれました。
キュウリの瑞々しさを味わう
おすすめの食べ方を伺ったところ、「スティック状に切ったキュウリに、お好みの味噌やキムチと一緒にキュウリの瑞々しさを味わってください。また、市場にあまり出回らない『ちび子きゅうり』は食感が良く浅漬けなどにして食べると普通のキュウリと違った美味しさが楽しめますよ。」と教えてくれました。
キュウリは旬の時期となる夏だけではなく、これからの秋冬キュウリもおすすめです。昼夜に寒暖差があるので、甘さがより増して美味しくなります。
キュウリは、イボが多く緑色が濃くツヤのあるものを選ぶと良いそうです。
JA北つくばきゅうり選果場部会のキュウリはJA北つくば直売所「きらいち」でもお買い求めできます。
瑞々しく新鮮なおいしさをぜひ味わってみてください。
取材協力
JA北つくば 大和きゅうり選果場
〒309-1244 茨城県桜川市大国玉4521-1
- TEL :
- 0296-58-7259
- FAX :
- 0296-58-7268