茨城県西部に位置する猿島地区は、関東平野である平坦な土地と火山灰が堆積した水はけのよい地層で白菜の栽培に適した地域です。JA茨城むつみの猿島地区野菜生産部会で栽培される白菜は色鮮やかな見た目の黄芯系の品種で、大玉で形が良く、味はほのかに甘みがあることが特徴です。 産地だより

青木さんの白菜

茨城県西部に位置する猿島地区は、関東平野である平坦な土地と火山灰が堆積した水はけのよい地層で白菜の栽培に適した地域です。JA茨城むつみの猿島地区野菜生産部会で栽培される白菜は色鮮やかな見た目の黄芯系の品種で、大玉で形が良く、味はほのかに甘みがあることが特徴です。

首都圏への供給を支える地域として

JA茨城むつみ猿島地区野菜生産部会 青木さん
JA茨城むつみ猿島地区野菜生産部会
青木さん

猿島地区野菜生産部会は昭和56年に発足し、部会員64名のうち白菜の生産部会には18名所属しています。部会員同士でコミュニケーションを積極的にとりながら、生産者それぞれが受け継いだ栽培方法や新しい技術を取り入れて白菜づくりに取り組んでいます。
今回は、JA茨城むつみの猿島地区野菜生産部会に所属する青木さんの白菜をご紹介します。

先祖代々の農業を受け継ぐ

image2.jpg

青木さんはお父様の跡を継ぎ、明治初期から150年以上続く農業一家の6代目です。現在は家族3名と農業実習生3名で作業をおこない、主力品目である白菜だけでなく、キャベツやレタス、ねぎなども栽培しています。
「幼少期から栽培や収穫の手伝いをしていたので、私にとって農業は身近な存在でした。小さい時から農業の知識を自然と覚えていったこともありますが、農業の専門学校に1年間通い基礎をしっかり学んでから就農しました。就農当時は、父や周りの先輩から教えてもらいながら栽培に取り組んでいました。」と青木さんは思い出話をしてくれました。

手間を惜しまずに育てた白菜

image3.jpg

白菜を栽培する上で一番大変なことは、圃場の環境管理です。土づくりでは、土の天地を返して均一なやわらかさにし、水の透過性を高めることで白菜の根が張り、生育しやすくなります。定植の際には、苗に病害虫が発生していないか目視での確認が欠かせません。「昔と比べると技術の発達によって圃場の管理もしやすくなりました。安心安全に食べていただきたいので消毒はできるだけしないように心掛けています。そのため手間はかかりますが、一つひとつを人の目で確認することで品質を管理しています。」と青木さんは教えてくれました。

秋冬の白菜は8月上旬から播種をおこない、9月中~下旬に定植をして、10月下旬頃から収穫が始まります。収穫時期には朝7時から夕方4時まで手作業で白菜を収穫し、約1000ケース(1ケース13kg)も収穫する日もあるそうです。

常に初心を忘れずに

image4.jpg

昨年の部会全体の出荷量は約23万ケースで、10月から3月頃にかけて出荷量が多くなります。部会全体で計画的に栽培をすることにより白菜の安定供給に務めています。
青木さんは「気候に影響されやすい白菜栽培は、毎年が1年生です。初心を忘れずに白菜一つひとつに愛情を込めて丁寧に栽培し、収穫量をより増やして多くの方に食べていただけるようにこれからも日々精進していきます。今後の目標は白菜の品質の向上と安定的に供給できる産地として長く栽培を続けていくことです。」と意気込みを語ってくれました。

素材を引き立てる白菜の旨味

image5.jpg

青木さんにおすすめの食べ方をお伺いすると「自宅では漬物や鍋に入れて食べることが多いです。白菜はほかの素材の味を邪魔せずに引き立ててくれるので、調理方法も豊富なことが魅力だと思います。お味噌汁に入れたり、卵と白菜を一緒に炒めたり簡単な料理から白菜ロールやキムチなどの凝った料理にもおすすめです。」と答えてくれました。
また、カット売りされている白菜を購入する際は身が締まっていて断面が盛り上がっていないものがおいしい白菜の証だそうです。

image6.jpg

JA茨城むつみ猿島地区野菜生産部会の白菜は、茨城県内および東京都内の量販店でお買い求めいただけます。「色よし・味よし・姿よし」の3拍子揃った旬のおいしい白菜をぜひご賞味ください。

取材協力

JA茨城むつみ 猿島地区営農センター

〒306-0502 茨城県坂東市山2850

TEL :
0280-88-0584
FAX :
0280-88-7668
WEB :
https://www.jamutsumi.com/annai.html

大きな地図で見る