JAやさとのある石岡市は茨城県のほぼ中央に位置し、広い農地と気温の寒暖差を活かして多くの農産物が生産されています。
JAやさと茨城大田薔薇会では40種類以上もの品種を取り扱いながら時代に合わせたさまざまな色や形のバラを育てており、高い品質のバラを供給し続けています。
産地だより

小松さんのバラ

JAやさとのある石岡市は茨城県のほぼ中央に位置し、広い農地と気温の寒暖差を活かして多くの農産物が生産されています。 JAやさと茨城大田薔薇会では40種類以上もの品種を取り扱いながら時代に合わせたさまざまな色や形のバラを育てており、高い品質のバラを供給し続けています。

美しいバラを育てるために

JAやさと茨城大田薔薇会 会長 小松さん
JAやさと茨城大田薔薇会 会長
小松さん

JAやさとでは、昭和51年頃からバラの栽培が始まりました。ハウス栽培に必要な環境整備と肥料調整・消毒作業など日々の徹底した管理のもと美しいバラが生産されています。
今回は、JAやさと茨城大田薔薇会の会長を努める小松さんのバラをご紹介します。

育てるたびに感じるバラ栽培の大変さ

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小松さんは就農当初にきゅうりの栽培をしていましたが、同級生がバラ栽培をしていたことがきっかけでバラの美しさに魅力を感じ、栽培を始めました。
栽培方法は、ロックウール栽培を導入しています。土を必要としないロックウールを使用することで土壌で栽培するよりも管理がしやすく、育ちもよいそうです。
バラは温度と湿度管理が重要です。ボイラーを使用してハウス内の温度を16℃~18℃にし、湿度を一定に保てるように定期的な換気や加湿をおこなっています。

「毎度同じ流れで栽培していても、バラの成長具合一つひとつが違ってきます。品種の特徴と1株それぞれの様子をよく観察して変化に気付き対応していくことが一番大変なことでもあり、大切なことでもあります。長年栽培してきて培ってきたノウハウを活かしながらも日々学びながらバラを育てています。」と小松さんは話してくれました。

新しい品種に取り組む

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現在12種類程度の品種を育てている小松さんは、定番の赤やピンクを中心に白いバラに色をすわせた青やグレーなどの珍しい色味のバラも出荷しています。小松さんは「バラの品種は、時代や流行に合わせ需要のある色や大きさが変わっていきます。同じ品種を長く育てるだけではなく、消費者の方々が求める品種を見極めて3年~4年のサイクルで新しい品種の栽培に取り組んでいます。品種によって育て方が違うので難しさもありますが、新しいことに取り組む面白さもありますね。」と熱く語ってくれました。

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選花したバラはそれぞれ60cm~90cmの長さに揃えられて箱詰めされて出荷されます。多い日には約2500本の花を一日で選花・選別します。
今後の目標をお伺いすると「茨城県内のバラ生産者が減少傾向にはありますが、これからもできるだけ安定的に長く茨城県産のバラを生産して多くの方々に届けていきたいです。」と答えてくれました。

生産者同士のつながりを大切に

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JAやさと茨城大田薔薇会は、大田市場に出荷している生産者同士が集まってできました。平成15年頃に発足し、現在は4名の会員が所属しています。県内のバラ生産者が減少するなかでも、研修会や市場視察を欠かさず行いお互いが協力し合いながら茨城県内のバラの生産を維持しています。
大田市場に出荷されるバラは、選花・選別してから3日ほどで市場を通じて小売店などに届けられます。現在ではインターネット上でバラの種類や出荷量を公開して購入者が事前に購入予約をすることで物流の効率化と安定供給がなされています。

花を添えて日常に彩りを

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小松さんにバラを購入するときのポイントをお伺いすると「5~6分咲きぐらいでつぼみが少し開いているものがより長く楽しめるのでおすすめです。ご自宅では水が腐らないように中性洗剤を1滴ほど入れたり、こまめに水を入れ替えたりするとバラが元気でいてくれます。栄養不足のときは水に砂糖を少し入れると花が咲きやすくなりますし、長持ちしやすいです。ちょっとのお手入れで持ちがよくなるのでぜひ試してみてください。」と教えてくれました。
ご自宅にバラを飾って、心の安らぎを感じてみるのはいかがでしょうか。

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取材協力

JAやさと 営農流通センター

〒315-0116 茨城県石岡市柿岡鴻巣3594-1

TEL :
0299-44-1661
WEB :
http://www.ja-yasato.com/contents/einoh_c.html

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