JA全農いばらきでは産地開発顧問が中心となり生産者や出荷先などの関係者全員が一致団結して、しょうがの栽培に力を入れています。茨城県産のしょうがは黄みと辛みが強いのが特徴で、しょうがの味を活かした料理に最適です。 産地だより

いばらきのしょうが

JA全農いばらきでは産地開発顧問が中心となり生産者や出荷先などの関係者全員が一致団結して、しょうがの栽培に力を入れています。茨城県産のしょうがは黄みと辛みが強いのが特徴で、しょうがの味を活かした料理に最適です。

13年かけて築き上げた、しょうがの産地

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しょうがは熊本県などが産地として有名ですが、実は生産量が全国で上位に入るほど茨城県でもしょうが栽培されていることをご存知でしょうか?JA全農いばらきでは平成20年からしょうがの産地開発に取り組み、13年かけて全国屈指の産地へと発展しました。
今回は栽培指導をおこなう5人の産地開発顧問に茨城県のしょうがについてお話を伺いました。

きっかけはある企業の声から

JA全農いばらき 産地開発顧問 鶴見さん 斎藤さん 飯野さん 山口さん 石倉さん
JA全農いばらき
産地開発顧問 左から鶴見さん 斎藤さん
飯野さん 山口さん 石倉さん

しょうがを栽培するきっかけとなったのは、ピーマンの販売先として接点があった坂東市で卸・販売をおこなうマナカ商事からの「しょうがを栽培してほしい」という要望からでした。当時、西日本では天候などの影響で収穫量が減少傾向にあり、天候リスクや輸送コストの削減の観点から県内での栽培が適していたため、しょうがの契約栽培が始まりました。

ゼロからスタートしたしょうが栽培

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当時、県内ではしょうが栽培が盛んでなかったこともあり、メロンの栽培指導の経験を持つJA職員OBの飯野さんがしょうがの有力産地である熊本県で研修を受けて、普及センターと協力し、県の地域性にあわせた栽培マニュアルを作成しました。また、月に1回の頻度で圃場に農家さんを集めて講習会を実施し、しょうがを栽培してもらう農家さんを増やしていくことで初年度に3JAで始まったしょうが栽培が、現在は県内14JAまでに広がりました。飯野さんは「失敗や苦労もありましたが、今の結果につながったのは私たちの努力だけでなく、マナカ商事さんやJA職員、生産者など、しょうがの産地づくりに関わる関係者皆さんの努力があったからです。講習会をしていると興味をもった生産者がたくさん集まり、ここにはこんなに人がいたのかと当時は驚きました。」と話します。

長い貯蔵期間に耐える品質の良さ

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約7ヶ月の栽培期間を経て収穫されたしょうがは、泥付きのまま専用のコンテナに詰めてマナカ商事へ届けられ、数ヶ月貯蔵してから加工用や量販店用などに選別・加工・出荷されます。長期間の貯蔵の間、傷まないように身のしまった品質の良いしょうがを栽培する必要があるため、栽培講習会や、種割講習会、圃場巡回指導などで植え付けから収穫まで品質のためのサポートを細やかにおこなっています。また、マナカ商事からはしょうがの出荷までの状態を生産者別にデータで共有をしてもらうなど出荷先との連携でさらなる品質向上に努めています。

生産者が喜ぶ産地づくりを

今後の目標について、飯野さんは「県下の10アールあたりの平均収穫量を3.5tにすることです。なかには6tも収穫する方もいれば収穫量が2tほどの方もいるので、生産者同士の収穫量の差をなくし全員が安心して栽培を続けられるように変わらず支援し続けていきたいです。」、斎藤さんは「13年で作付面積は70ヘクタールにもなりましたが同じ作型だけでは現状を維持することは難しいので、やり方を柔軟に変え、より地域の力を伸ばしていきたいです。」、石倉さんは「年配の方や女性でも少ない作付面積で栽培ができる品目だからこそ、しょうがを栽培する方が増え地域が活気付きました。生産者が多いので徹底した管理を怠らず品質を高めていきたいです。」、鶴見さんは「私が担当する地域では葉物の栽培が盛んなため連作障害の対策や畑を有効活用できるように、輪作体型にうまくしょうがを取り入れていきたいです。」、山口さんは「生産者が圃場巡回指導の日を楽しみに待ってくれています。関係者全員でこれまで以上に一体感を高め、しょうがを通じて地域を盛り上げていきたいです。」と産地開発顧問それぞれの熱い想いを話してくれました。

捨てるところなし!
皮までおいしいしょうが

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おすすめのレシピについて伺うと「栽培している生産者自身に味を確かめてもらうためにレシピを紹介しています。しょうがは皮ごと食べられるので、まるごと活かした佃煮やシロップもおすすめです。」と教えてくれました。

レシピのダウンロードはこちら

茨城県産のしょうがは全国の量販店のほか、「ポケットファームどきどき」などの県内の直売所でもお買い求めいただけます。
辛みの強いすっきりとした味わいのしょうがをぜひご賞味ください!

取材協力

全国農業協同組合連合会 茨城県本部 VF課

〒315-3155 茨城県東茨城郡茨城町
下土師字高山1950-1

TEL :
029-240-7722
FAX :
029-219-2215
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