手しおにかける

2021年度「NEW農チャレンジ事業」中間報告会を開催しました【入善高校】

2021年08月20日

今回は7月29日(木)に開催された「NEW農チャレンジ事業」中間報告会の様子をお伝えします。

中間報告会では、入善ジャンボ西瓜の栽培研究に取り組んだ生徒たちが
これまでの栽培過程の様子や結果を生産者や地域の方々に報告しました。

はじめに、入善高校の川原篤志校長と入善町の笹島春人町長より、次のとおりあいさつがありました。

【校長】
「先日、日本学校農業クラブ富山県大会が開催され、生徒たちが
ジャンボ西瓜の省力化栽培について発表したところ、優秀賞を受賞し、
県代表として北信越大会に出場することになりました。
審査員の方々からは、地元の農家の方々から課題をよく聞いて、毎年、一歩ずつ
研究を積み上げている点が非常に素晴らしいという評価をいただきました。
これもひとえに皆様方のご指導のおかげと心より感謝しております。
これからも生徒たちは頑張っていきますので、ご支援のほどよろしくお願いいたします。」

【町長】
「令和元年度からNEW農チャレンジ事業として、
ジャンボ西瓜の栽培研究に取り組んでもらっています。
今年で3年目となりますが、いずれの年度も一定の成果がでているかと思います。
生産者の高齢化・生産農家が減少する中で、生徒の皆さんの取り組みが
作業の軽減や新たなジャンボ西瓜の魅力につながることを期待しています。」


●中間報告の概要
・私たちは、令和元年度より慣行の肥料設計より施肥量を削減し、株の生育や果実の糖度、大きさに
 どのような影響が出るかを調査しています。
・その結果から肥料を一定量削減しても大きさ、糖度に影響が無く、収益アップが
 期待されるのではないかという考察のもと、今年度は令和元年度から継続する試験区に加え、
 新たに施肥量を削減した試験区を設けて継続研究することとしました。

<これまでの活動経過>
5月 7日 定植
6月 8日 人工授粉開始・薬剤散布
7月15日 日よけ藁設置
7月20日 収穫開始
なお、わき芽とり、交配は、毎朝7時30分より月~水曜日は3年生、木~金曜日は2年生が担当しました。

①DSC_8090.jpg

<調査結果の内容報告>
・草丈について、おおむねすべての試験区で順調に生育していたが、
 接ぎ木栽培については、昨年同様、他の試験区よりも生育速度が早い傾向にあった。
・大きさについて、基肥5割削減・追肥慣行区が大きさ・重量ともに良い結果になった。
・接ぎ木栽培では、糖度は高かったが、空洞果が多く、皮の肥大速度と中身が成熟するバランスが
 悪かったのではないかと考えられ、着果の位置や施肥量を見直す必要がある。

<PR活動の強化>
今年度は入善ジャンボ西瓜を多くの富山県民に知ってもらえるように、PR活動にも力を入れています。
・入善高校公式Instagramを開設し、活動を発信
・8月19日の日本学校農業クラブ北信越大会で入善ジャンボ西瓜の研究発表
・県立美術館内レストラン「BiBiBi&JURULi(ビビビとジュルリ)」で、
 県内の小学生を対象としたイベントを共同企画


●中間報告を振り返って(感想)
様々な行事やイベントで発表の経験を積んできた生徒たちはとても堂々としており、
発表終了後には「発表にも慣れてきて、あまり緊張しませんでした」と話してくれました。

②DSC_8098.jpg


●参加者との交流
その後、ジャンボ西瓜の試し切りをおこない、糖度を測定しました。

③DSC_8171.JPG
▲糖度を測定する様子。
 この日測定したもので一番糖度が高いものは14.4度もありました!


また、糖度を測定したジャンボ西瓜は中間報告会の参加者に試食してもらい、
「甘さ」「食感、シャリ感」「外見」の3項目で
どのジャンボ西瓜が最も良かったかアンケートを実施しました。

④アンケート.jpg
▲配布されたアンケート

⑤DSC_8103.JPG
▲各試験区のジャンボ西瓜の外見を確認する生産者の方々。
 どの試験区のジャンボ西瓜であるかは伏せられています。

⑥DSC_8214.JPG
▲ジャンボ西瓜は生徒たちが上手に切り分けてくれました。

⑦DSC_8190.JPG
▲各試験区のジャンボ西瓜の食べ比べをする笹原町長と生産者の方々。


参加者からは、
「緑と黒の縞模様がくっきりしている」
「ジャンボ西瓜特有のシャリシャリ感があり、とても甘い」
「今年も立派なジャンボ西瓜をつくったね」
といった声があがっていました。


中間報告会を終えた生徒たちにお話を伺いました。
「定植から収穫まであっという間でした」
「毎朝7時30分からのわき芽とりが一番大変でした」
「毎日食べても飽きない美味しさがジャンボ西瓜の魅力です」
と、笑顔で話してくれた2年生。

「昨年に比べ、わき芽とりや収穫がスムーズにおこなえました」
「今年もどの試験区も大きさ・糖度とも満足できる出来で安心しました」
「接ぎ木区で空洞果が多くなってしまったので、後輩たちにはそこを研究してほしいです」
と、3年生はエールを送りました。

生徒の皆さん、お疲れ様でした!

⑧DSC_8330.JPG


発表の中にもありましたが、
県立美術館内レストラン「BiBiBi&JURULi(ビビビとジュルリ)」と
共同で企画したイベントは、8月1日(日)、
県内の小学生を対象に親子11組50人を招き開催されました。
生徒たちは研究成果を発表し、自分たちが育ててきたジャンボ西瓜を振る舞いました。
また、クイズ大会ではジャンボ西瓜一玉を丸ごと賞品としたこともあり、大盛況だったようです。


今年は栽培研究だけでなく、PR活動にも取り組んだ生徒たち。
これからも入善ジャンボ西瓜を盛り上げていってほしいと思います!


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