えひめの食

はだか麦

品種特性

○はだか麦は大麦の一種で、脱穀すると簡単に穎(エイ―殻粒を包んでいる皮)が取れることから「はだか麦」と呼ばれており、主に東海近畿以西で栽培され、特に瀬戸内沿岸で取れるものが高品質とされています。脱穀しても穎が取れにくいものは「皮麦」と呼ばれ、耐寒性が高いことから関東以北に多く分布しています。

○うるち性の品種ともち性の品種があります。

○大麦には穂に小花が6条ずつ並んでつく六条大麦と、2条ずつ並んでつく二条大麦があり、日本で栽培されているはだか麦はほぼ六条大麦に分類されます。

来歴

○大麦は世界最古の栽培植物の一つで、紀元前7000年頃の西アジアで原種に近い皮麦の栽培が始まり、皮麦の変種であるはだか麦も紀元前6000年頃には始まったとされています。ツタンカーメン王の墓(紀元前3000)から副葬品として納められた大麦が発見されたことからも、歴史の古さがわかります。はだか麦は東アジア(日本・朝鮮半島)、ヒマラヤ地方(チベット・ネパール)、アフリカ東北部(エチピア)などで主要な食用穀物の一つとして栽培されてきました。

○麦ごはんとして食べられるようになったのは平安時代頃から。

産地の概要

〇愛媛県産のはだか麦は、平成21年産で23年連続生産量日本一となりました。

 平成21年産はだか麦の全国における収穫量11,000tのうち約4割を占める収穫量を誇ります。

〇愛媛県内の主な産地は東予、中予地方です。

食べ方・調理ポイント

〇はだか麦は主に主食用(押し麦など)の他に味噌(麦味噌)、麦茶、焼酎、発泡酒などに加工されます。また、麦を炒って挽いた「はったい粉(麦こがし)」は、砂糖と湯を混ぜて練り菓子として食べたり、落雁など和菓子の材料やホットケーキなどにも利用されます。