ファーストトマト

ナス科の多年草。栽培上は一年草として扱われる。茎は長さ1~2メートルになりますが、自然には直立できず地面にはう。茎の下部が地面に接するところからは不定根を出す。葉は長さ15~45センチメートルの羽状複葉で、柔毛がある。小葉は5~9対で、長さ5~7.5センチメートル。花は黄色で直径約2~3センチメートル、花冠は5ないし10片に深裂する。葉腋(ようえき)に3~7花が房になってつく。果実の内部は数室に分かれ、多数の種子が入っている。果実の形は品種によって大小さまざまで、また果色も赤、紅、黄色などである。日本では生食用には桃紅色の果実が好まれるため、ほとんどが桃紅色の品種である。また、直径2~3センチメートルの赤または黄色の果実を房成りにつける品種や、卵形や西洋ナシ形の小形の果実の品種も普及しています。

ファーストトマトは1985年に桃太郎トマトが作られるようになる以前は日本のトマトの主要品種でした。でも、ファーストトマトは保存性が悪く、傷みが早いため、未熟な青いうちに収穫し出荷されるようになり、その為に大切な味がどんどん犠牲にされるようになってしまったのです。そこに登場したのが日持ちが良く、栽培もしやすい桃太郎だったのです。
それで全国の畑が一気にオセロゲームのように桃太郎一色になっていき、一時はほとんどファーストトマトを見かけなくなってしまうまでになっていました。

近年、ファーストトマトの本来の味が見直され、美味しい完熟の状態で収穫された物が出回り始めました。
果実は大きめで先がととがっており、果肉はしっかりとしています。また、種子の周りのゼリー状部分が少なく、酸味も穏やかで甘みに富みます。冬から春に多く出荷されています。

主な産地

選び方

  • ヘタの緑色が濃くて、ピンとしているもの。
  • 皮に艶とハリがあり、重量感のあるもの。

保存方法

  • ビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存。
  • 実が青いものは、常温で追熟させてから冷蔵庫に保存。

Yahoo!百科事典より一部抜粋