春菊は春に黄色または白い可憐な花を咲かせ、葉の形が「菊」に似ていることから春菊と呼ばれています。関西地方では「菊菜(きくな)」と呼ばれることもあります。宋の時代に中国に流入して蔬菜(そさい)となりました。
特有の香りを持つ葉と茎を食用とし、すき焼き・ふぐ鍋など鍋料理の具材に使われるほか、天麩羅のネタとしても好まれています。以前はアジアの限られた地域のみで食用として食べられていましたが、ヨーロッパでも近年の和食ブームの影響を受けパスタや肉料理の付け合わせなどに使う方が増えてきました。
日本で食べられている春菊には葉の切れ込みの細かさから「小葉」・「中葉」・「大葉」の三種類に分類され、地域により好みの種類が異なります。東日本では葉の切れ込みの深い「中葉」が主流で、主におひたしや鍋に使用されます。西日本で多く見られる種類は「中葉」のなかでも、葉が広く切れ込みの浅い丸みを帯びている葉形のものが好まれ生で食すこともあります。さらに九州や四国などでは「大葉」が使われます。
葉の特徴は、しゃもじ型で切れ込みが少なく肉厚、吸い物に使うと絶妙な香りと触感が楽しめます。「小葉」は香りが強いものの、収量が少ないため現在ではあまり流通していません。
主な産地
選び方
- 葉先まで緑色が濃くピンとしているもの
- 茎が太すぎず、下のほうまで葉がついているもの
- 切り口が乾きすぎていないもの
保存方法
- ぬらした新聞紙か穴をあけたビニール袋に入れて、立てた状態で冷蔵庫の野菜室へ保存
冷凍の仕方
- 軽く下茹でし冷水にくぐらせ、よく水気を切り、小分けにラップしてジップ付袋に入れて保存。
- 1か月程度持つが、できるだけ早めに使い切る。