茨城みず菜発祥の地

部会長 鈴木 喜昭さん
茨城県の鹿行地区に位置するJAなめがた。
みず菜部会の部会長を設立当時から約13年間、続けていらっしゃる鈴木さんを訪ねました。
鈴木さんご一家は11人の大家族。文字通り一家の大黒柱です。
みず菜の生産は茨城県内でも、JAなめがたが一番最初に着手されたそうで、京野菜であるみず菜をもっと手軽に食べていただけるようにと始めたのがきっかけだったそうです。
鈴木さんが手がけるみず菜は、若採りがメインで非常に柔らかいためサラダに向いています。くせが無く、シャキシャキとした食感が特徴です。
しかし、生産を始めた当時は、生でみず菜を食べるという習慣がなく、3年ほどは消費者に全く認知されずに苦労したといいます。
その後、食品メーカーとのタイアップで、生で食べるシーンの登場機会が増えるに連れ、一般的に広く認知されるようになりました。
現在では、茨城県がみず菜生産量の全国トップにまで成長しました。

徹底した品質管理
JAなめがた みず菜部会ではGAP(Good Agricultural Practice)という農業生産工程管理システムを導入し、その工程を細かくチェックし生産管理が行われています。
記帳・研修から始まり農薬の使用基準や肥培管理、衛生管理など7種21項目に及ぶ工程管理があり、それらをクリアしたものだけが市場に流通します。
農作物ではなく一般食品の生産管理のように感じますが、生で食べてもらうため、自ら厳しい基準を設けることにより、消費者への安心・安全を徹底しています。
また、部会では定期的に目揃会を行ったり、連作障害対策として栽培講習会を開催したりと常に品質向上への取り組みを行なっているそうです。
みず菜はサラダで食べることが多いことから、このような安全・安心への取り組みが取引先からの支持を得ています。

夢のつづき
みず菜の生産は365日休む日がないと言われています。「一つのハウスで年間7~8回もの収穫を行うため、プライベートで休む日がない」と部会長の鈴木さんは笑います。それでも10年ほど前に娘さん夫妻が専業で手伝ってくれるようになったため、心なしか鈴木さんの優しい顔もさらにほころびます。
自分自身が先駆者となって、みず菜の生産に携わり、規模を拡大する。その後、後継者を育成しバトンタッチして自身の夢のつづきを託す、そんな日を心待ちにしておられるようです。
品質管理と365日絶え間なく愛情を込めて作られた、みず菜を是非サラダでお召し上がりください。
取材協力
JAなめがたしおさい
〒314-0148 茨城県神栖市深芝2752-5
- TEL :
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※文中のJA名および部会名等は取材当初の名称が使用されています。