茨城県の鹿行地域に位置するJAほこたの法蓮草部で部長を務める米川さんを訪ねました。10月から続く収穫作業もピークに突入し、毎日500kgものほうれん草の収穫・選別に大忙しの毎日です。

転機を救ったほうれん草

JAほこた 園芸部会法蓮草部 部長 米川 裕一さん
JAほこた 園芸部会法蓮草部
部長 米川 裕一さん

茨城県の鹿行地域に位置するJAほこたの法蓮草部で部長を務める米川さんを訪ねました。
10月から続く収穫作業もピークに突入し、毎日500kgものほうれん草の収穫・選別に大忙しの毎日です。県内では生産量の約4割を占める有数の産地にまで成長を続けています。

しかし「全てが順調だったわけじゃない」と米川さんはおっしゃいます。この地域はメロン作りが盛んで、米川さんも以前はメロン作りに励んでいました。しかし、7年前に方針を転換し、ほうれん草作りに切り替えると宣言した途端、ご家族から猛烈な反対にあったそうです。新しいことにチャレンジするという信念でなんとか家族を説得したものの、最初の3年間は経験もなく失敗続きで、収入に結び付かず苦労したといいます。その苦労が糧となり現在では、ほうれん草作りの第一人者となり部会を支えておられます。

常に品質向上を目指して

現在法蓮草部会員は190名で、安心・安全は当然のことながら、品質規格統一のための講習会を定期的に行い、土壌診断も年3回実施しています。

また、ほとんどの農家がビニールハウスで栽培し、自然の太陽熱を利用した無加温雨よけ栽培のため、雨風で葉を傷めることがなく、綺麗なほうれん草が収穫できることが自慢だそうです。

目下の悩みは後継者

農家にとって後継者問題は深刻で、米川さんも例外ではありません。実習生が常時5人ほど作業を手伝ってくれるため日常は助かっているとのことですが、後継者のいない米川さんは「ほうれん草は俺の代で終わりかなぁ」と寂しく思っている様子で、「娘が良い伴侶を得、後継者を名乗り出てくれる希望もあるかな」と笑顔で語っていました。
これからも新鮮で美味しいほうれん草をどんどん作って欲しいと願うばかりです。

ほうれん草は一般的に冬の方が栄養価が高いとされています。風邪の予防や、健康管理にぜひJAほこたのほうれん草を食べ、寒さに負けない体つくりを目指しましょう。

取材協力

JAほこた 営農推進課

〒311-1503 茨城県鉾田市徳宿2325-2

TEL :
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