茨城県は全国第3位を誇る「にら」の生産地で、JA常陸小川のにらは「小川のにら」として全国でも広く知られています。

全国第三位の生産地

JA常陸小川 にら部会 部会長 小仁所(こにしょ) 浩さん
JA常陸小川 にら部会 部会長
小仁所(こにしょ) 浩さん

霞ヶ浦の北部に位置するJA常陸小川にら部会の部会長である小仁所さんの圃場へ伺いました。茨城県は全国第3位を誇る生産地で、JA常陸小川のにらは『小川のにら』として全国でも広く知られています。

小仁所さんは、29年前に父親から引き継ぎ、にらの生産を始めました。そのころから、この地域ではにらの生産が盛んになってきていたため、引き継ぐに当たっては、父親と意見がぶつかり合うことが苦労の種だったそうです。
当時を振り返り、小仁所さんは笑いながら話してくれました。

40名の部会員とともに

部会員は現在40名。にら部会を束ねる小仁所さんは、若い青年部の方たちへの指導も行う熱血漢です。土壌検査や栽培講習会なども定期的に行い、施肥管理を見直すなど、環境と調和した農業に取り組んでいます。

にら部会には40歳以下の園芸部会員が8名おり、後継者にも恵まれています。これからのビジョンについて、小仁所さんは「若い人たちが育っているので、生き残っていく生産地として、今後も甘えることなく取り組んでいく」と力強く語ってくれました。

GAPを導入してさらに邁進

「GAPを今後導入し、より強い産地にしていく」と語る小仁所さん。全員がエコファーマーの認定を受けている産地だからこそ、さらなる基盤作りに取り組んでいくそうです。

『小川のにら』は、葉広で肉厚、色も濃厚という特徴があります。ハウス栽培されたものは、てんぷらや一般的な料理によく合い、露地栽培物は匂いが強いため、香りを強調する料理に向くそうです。

また、初夏には白い「にらの花」が咲きます。花が咲く前に摘み取った、茎からつぼみまでの「花にら」は、香りも葉の部分よりも穏やかでやわらかく、甘みがあります。

「花にら」は、市場にはなかなか出回らないものだけに『幻の味』とも言われているとか。その季節にはぜひ、農家を訪ねてみてはいかがでしょうか。

  • GAPとは
    GAP(農業生産工程管理(GAP:Good Agricultural Practice))とは、農業生産活動を行う上で必要な関係法令等の内容に則して定められる点検項目に沿って、農業生産活動の各工程の正確な実施、記録、点検及び評価を行うことによる持続的な改善活動のことです。
    GAPを導入することで食品の安全性向上や環境の保全、労働安全の確保、競争力の強化、品質の向上、農業経営の改善や効率化をはかることができます。

取材協力

JA新ひたち野 小川営農経済センター

〒311-3412 茨城県小美玉市川戸1450-6

TEL :
0299-58-4139
FAX :
0299-58-0828

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※文中のJA名および部会名等は取材当初の名称が使用されています。