一般的ななすと比べ実の締りが良く、皮は柔らかく色ツヤも濃い紫色をしている奥久慈なす。アクが少ないのも特徴で、市場からも高い評価を得ています。

奥久慈なす最盛期

JA常陸 大宮地区なす部会 部会長梶山肇司さん
JA常陸 大宮地区なす部会
部会長梶山肇司さん

県北部に位置し、多くの里山に囲まれ自然豊かなJA常陸 大宮地区なす部会の梶山さんの圃場を訪ねました。元々この地域は、葉たばこの栽培が盛んで多くの農家が栽培をしていましたが、昭和63年頃からどんどん斜陽化していく葉たばこ栽培の裏作でなすの栽培が始まり、栽培が本格化し、産地化されたそうです。

この地域で作られるなすは、「奥久慈なす」と呼ばれます。地域の特徴でもある昼夜の寒暖差を活かした栽培で、一般的ななすと比べ実の締りが良く、皮は柔らかく色ツヤも濃い紫色をしています。またアクが少ないのも特徴で、市場からも高い評価を得ています。

毎年増える部会員

多くの産地では後継者問題が常につきまといますが、JA常陸 大宮地区なす部会では毎年部会員が増え、平均年齢も年々下がっているそうです。新規参入で新しく農業を始めたいという人が県外からも多く移住しており、先輩農家やJAからの営農指導を受けながら、地域一丸となって生産に取り組んでいます。

現在部会員は73名。全員がエコファーマーの認定を受け、講習会などを定期的に行って品質管理を徹底しています。

強い絆が良いなすを作る

農家とJAとの信頼関係が構築されていることで、「奥久慈なす」の生産が順調に広がっています。部会長の梶山さんに今後の目標を聞いてみると「お客様に喜んで食べていただき、また指名買いしてもらえるよう取り組んでいきたい」と力強く笑顔で答えてくれました。

まだまだ暑い日差しが残るこの季節、特にお勧めの食べ方を訪ねると「なすをサッと油で素揚げし、めんつゆをかけて冷蔵庫で冷やして食べると美味しいよ」と教えていただきました。ぜひみなさんも「奥久慈なす」の美味しさをお試しください。

取材協力

JA常陸 大宮地区営農経済センター

〒319-2222 茨城県常陸大宮市若林1832-16

TEL :
0295-53-5130
FAX :
0295-53-5131
WEB :
http://www.ja-hitachi.jp/

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