45年ほど前から始められたせりの栽培。この地は、北浦の水と豊富に湧き出る地下水に恵まれているため、品質の高いせりが収穫できるそうです。

清らかな湧水で育つせり

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JAなめがた せり部会連絡会
会長 河野眞治さん

霞ヶ浦・北浦の間に位置するJAなめがた せり部会連絡会 会長 河野さんの圃場におじゃましました。
冬場の農閑期にと、45年ほど前から始められたせりの栽培。この地は、北浦の水と豊富に湧き出る地下水に恵まれているため、品質の高いせりが収穫できるそうです。

これから最盛期を迎えるせりは、水田に入って一株ずつ丁寧に収穫します。一旦収穫された後は自宅の作業場まで運ばれ、きれいに洗浄されます。それから選別作業が行われ、選別されたせりを決められた規格で束にし箱詰めします。出荷作業は多くの人手と高い技術に支えられ、行われています。

春の七草としても知られるせり

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日本原産の野菜で、春の七草としても有名ですが、独特の香りと食感を楽しむ野菜のせりは冬場の鍋料理にも重宝されます。冬場の寒い時期に水田の中に入って収穫する作業は大変ですが、湧き出る地下水の水温は12~13℃と比較的温かいそうです。

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今年から「息子が後を継ぎ手伝ってくれるようになったのが、何より嬉しい」と河野さんは笑顔で答えてくれました。

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80歳になるお母さんは作業場でせりを束ね、一家総出で繁忙期を切り盛りしています。選別したせりの一部は、来年用の苗として保管し、3月ごろから親株として増やし、9月頃から再び収穫を始めるそうです。98名いる部会員全員の品質向上のため、品種改良にも力を入れています。

身近な食材として食べて欲しい

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香りも食感も優れたせりですが、「栄養素も他の野菜に負けないほど豊富に含まれているので、ぜひ寒い冬場にこそ食べて欲しい」と河野さんは言います。

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お勧めの食べ方を訊ねると「塩イカと合わせて食べたら美味い」とおっしゃっていました。塩イカと軽くゆでたせりを合わせた料理だそうです。もちろん卵とじや、鍋の彩としてもご利用ください。

取材協力

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