この地では、およそ50年前から『ブルームきゅうり』を代々栽培しています。一般のきゅうり(ブルームレスきゅうり)に比べ、皮が軟らかいため歯ざわりが良く、サラダや漬物にも最適です。

ブルームにこだわる昔ながらのきゅうり

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JA新ひたち野 ハウス部会玉里支部
支部長 室町勤さん

JA美野里町・JA常陸小川・JAひたち野の3つのJAが2015年2月1日に合併し、JA新ひたち野が誕生しました。今回はそのJA新ひたち野 ハウス部会玉里支部の室町さんの圃場へお伺いしました。

室町さんが生産されているのは、『ブルームきゅうり』という昔ながらのきゅうりです。ブルームとはきゅうりの周りにある白い粉のことで、きゅうり自身が乾燥や雨などから身を守るために生成する成分です。見た目の良さから、近年主流となっているのは白い粉のつかないブルームレスきゅうりですが、この地では、およそ50年前から『ブルームきゅうり』を代々栽培しています。一般のきゅうり(ブルームレスきゅうり)に比べ、皮が軟らかいため歯ざわりが良く、サラダや漬物にも最適です。このきゅうりに魅了された室町さんは、公務員の仕事を辞めて奥さんの実家に婿入りし、きゅうり生産農家へと転身したそうです。

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こだわりの栽培方法

栽培にもこだわりがあると室町さん。きゅうりは繊細で温度や湿度などの微妙な変化が、出来具合にも影響をもたらします。きゅうりにストレスを与えないように、温度や湿度に気をつかい、水も冷たい水を使用せず温水を使用し追肥などをしているというこだわりようです。
また、県内のきゅうり栽培としては初の試みとして、重油での加温を抑えるヒートポンプを使用したハウスで環境にも優しい農業を実践しているそうです。

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また、「生産者にも消費者にも健康で」という発想から、農薬に極力頼らない天敵を使った病害虫の防除などにも取り組んでいるそうです。

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今後の課題

室町さんは、後継者がなかなか育たない現状から、「若い人達にも魅力ある農業としてのきゅうり作りを目指していきたい」と言います。また、「農業をやってみたい方やきゅうり作りに関心があるという方を受け入れる場を作っていきたい」と考えています。

これからが食べごろを迎える『ブルームきゅうり』。地元の方にも食べてもらいたいという室町さんの想いから、JAの直売所「大地のめぐみ」でも販売されていますので、是非一度ご賞味ください。

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取材協力

JA新ひたち野 営農経済部 ひたち野営農経済センター

〒315-0035 茨城県石岡市南台3-21-14

TEL :
0299-56-5802
FAX :
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JA新ひたち野直売所 大地のめぐみ(ひたち野営農経済センター隣り)