茨城県はれんこん生産量全国第1位を誇り、そのほとんどが霞ヶ浦周辺で栽培されています。
茨城県の銘柄産地として認定されており、幅広く出荷しています。

霞ヶ浦の恵みを受けて

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JA 新ひたち野 蓮根部会 玉里支部
副部会長 貝塚正幸さん(左)
部会長 橋本美彦さん(右)

今回は霞ヶ浦にほど近い、小美玉市下玉里にあるJA新ひたち野 蓮根部会 玉里支部 の圃場へお伺いしました。
こちらで生産されているのは、『れんこん』です。お伺いした時はちょうど、梅雨時期から出荷される『新れんこん』の収穫最中でした。

茨城県はれんこん生産量全国第1位を誇り、そのほとんどが霞ヶ浦周辺で栽培されています。豊かな水と泥炭性の肥沃な埴土に恵まれ、良質なれんこんを栽培することができるためです。
玉川地区では、他産地に先駆けて周年栽培・周年出荷に取り組んでいます。"ハウス栽培"によってほぼ実現させ、県南では一番早い6月からの出荷体制を取っているそうです。

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玉川地区のれんこんの歴史

玉川地区には古くから蓮があったそうで、西山荘の水戸黄門に、蓮を献上したという記録も残されています。
しかし、明治期に中国から食用のれんこんが輸入されるまでは鑑賞用でした。
明治26年の国鉄常磐線の開通に伴い、はす問屋の出現もあって、霞ヶ浦周辺での食用のれんこん栽培が広まったのだそうです。

玉川地区で本格的に食用のれんこんが生産されるようになったのはおよそ80年前。正式に農協が設立されたのは昭和23年だそうです。
現在では20代~70代の方約50人の部会員が交流を図りながら、経験を活かし、知恵を出し合って部会を盛り立てているそうです。

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新れんこんの収穫と出荷

茨城県の銘柄産地として認定されており、出荷量の70~80%を東京へ、そのほか岩手や盛岡、新潟などへ幅広く出荷しています。
全量出荷によって、部会員は安定した販売を保証されます。だからこそ、質の良いれんこん栽培に集中することができるのです。
地元では、農産物直売所「大地のめぐみ」で売られているそうです。
JA新ひたち野では、安全・安心なれんこん作りを心がけ、収穫したその日のうちに出荷しています。夏季の発泡スチロール箱氷詰出荷も市場などから高く評価されているそうです。

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安全でおいしい新れんこんを作るために

「新れんこんのハウス栽培で一番苦労するのは病害虫の対策だ」と部会長の橋本さんは言います。
地下部の根茎を加害し、れんこんに直接被害を与える害虫や病気、上部の葉に加害する褐斑病などを、常に気にしていなければなりません。菌が繁殖をしないようにハウスの扉をしめ切るなど、事前に部会全体で対策を取っています。

またこの時期は浮草の繁殖にも注意が必要なのだそうです。
浮草で水の中に光が差さなくなると、れんこんがうまく育たなくなってしまうので、早期防除に努めなければなりません。

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堆肥などを施して土地の力を高め、れんこんを栽培しエコファーマーとして活躍する橋本さんたち。玉里支部の新れんこんをぜひ、ご賞味ください。

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取材協力

JA新ひたち野 営農経済部 ひたち野営農経済センター

〒315-0035 茨城県石岡市南台3-21-14

TEL :
0299-56-5802
FAX :
0299-56-5803
WEB :
http://www.shin-hitachino.com/

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JA新ひたち野 農産物直売所「大地のめぐみ」

〒315-0035 茨城県石岡市南台3-21-14

TEL :
0299-56-5806
FAX :
0299-56-5807
WEB :
http://daichinomegumi.jimdo.com/

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