昭和58年にスタートしたJAやさと梨部会は、生産量全国2位を誇る茨城県の中でも有数の赤なしの産地です。筑波山麓の温暖な気候と栽培に適した土壌、地理的条件に恵まれ生産量を伸ばしました。

歴史と技術の賜物

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JAやさと 梨部会 小幡梨選果場
場長 桜井正男さん

やさとの梨栽培の歴史は明治初期まで遡ります。筑波山麓の温暖な気候と栽培に適した土壌、東京から70km圏内という地理的条件に恵まれ生産量を伸ばしました。昭和58年にスタートしたJAやさと梨部会は、生産量全国2位を誇る茨城県の中でも有数の赤なしの産地です。

平成4年から「茨城県青果物銘柄産地」の指定を受けており、土壌検査を基にした肥料設計や糖度不足の原因究明等、部会全体で品質向上を目指し努力をされています。

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厳しい選別が生むブランド力

JAやさと梨部会では、農薬の使用を厳しく管理しています。生産者は農薬使用の履歴がわかる栽培記録表を提出することが義務付けられており、1つでも超過があれば出荷停止になります。
出荷の時期には小幡梨選果場にもベテラン選果員が約15名集まります。形・色・傷や病虫害をチェックし「秀」「優」「無印」の3等級に選別した後、大きさを選別し箱詰めされます。
直売所で販売する以外はすべて京浜市場に出荷されるそうです。「今年は虫の被害も少なく、出来が良いと桜井さんは笑顔でおっしゃっていました。

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一年一年、新たな気持ちで梨と向き合う

JAやさとでは、「安心・安全」のための農業に取り組んでいます。桜井さんもまた、「安心・安全」に対する高い意識をお持ちでした。
桜井さんは梨農家に生まれ、ご自身も梨の生産50年の大ベテランですが、毎年完璧だと思えることは無いのだそうです。
自然災害や病害虫から梨を守るため、圃場にはりめぐらされたネットには、防災効果や虫の侵入を防ぐ効果があるそうです。農薬による防除だけに頼らず、物理的な防除を行うなど、様々な技術を組み合わせることにより、品質の良い梨を育ている様子が伺えます。

桜井さんの姿勢からは、「良い梨を出荷したら、次の年はより一層おいしい梨を作りたい」という熱い想いを感じました。

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梨は生もの

JAやさと梨部会で出荷される梨の主な品種は"幸水" "豊水" "新高"で、2010年から "あきづき"が加わりました。また、2013年から茨城県独自の品種"恵水(けいすい)"の栽培もスタートしました。
桜井さんは、「梨は生もの」と言います。梨は収穫の時期だけでなく、土壌作りや交配など一年を通して作業が続きます。一年の集大成である梨を「ぜひ、新鮮なうちに美味しく食べてください」とおっしゃっていました。
小幡梨選果場では、直売所を併設しており、旬の梨をお求めいただくことができます。皆様もぜひお買い求めいただき、「JAやさと 小幡の梨」をお召し上がりください。

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取材協力

JAやさと 梨部会 小幡梨選果場

〒315-0155 茨城県石岡市小幡4357

TEL :
0299-42-3913
FAX :
0299-42-3472
WEB :
http://www.ja-yasato.com/

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