JA稲敷の"あずまブロッコリー"は、約30年前から栽培されている伝統的な水田転作作物です。温暖な気候と、利根川・霞ヶ浦に挟まれた平坦な農地に恵まれており、古くから米の産地として重要な役割を担ってきました。

水田野菜"あずまブロッコリー"

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JA稲敷 あずまブロッコリー部会
部会長 坂本秀樹さん

JA稲敷の"あずまブロッコリー"は、約30年前から栽培されている伝統的な水田転作作物です。
この地域は東京から50km圏内にあり、温暖な気候と、利根川・霞ヶ浦に挟まれた平坦な農地に恵まれており、古くから米の産地として重要な役割を担ってきました。その排水整備された広大な農地をいかした作物として、推進されてきたのが"ブロッコリー"です。ブロッコリーは野菜の中でも比較的軽量であることと、露地栽培で生育期間が短く、安定した収量が望めることから広まりました。
現在は、茨城県の主要産地となっており、"あずまブロッコリー"は、主に京浜市場に出荷されています。

取材した坂本さんは米の兼業農家でしたが、15年ほど前にサラリーマンから転身しブロッコリーの栽培を始めたそうです。そのような中で、水田野菜としてブロッコリーを栽培するメリットを実感したのだそうです。

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夫婦の絆を深めたブロッコリー

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坂本さんは、ブロッコリー栽培をスタートさせてから、奥様と2人で作業をする時間が多くなり絆が深まったとおっしゃっていました。それまではサラリーマンだったため、「夫婦一緒に作業できることがやりがいのひとつだ」と、穏やかに語ってくださいました。
ブロッコリーは、一株ずつ丁寧にカットし、背負った籠に入れて収穫されていきます。収穫作業も普段は奥様と2人で行っているそうです。

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坂本さんは有機質の肥料にこだわり、鶏糞を多く使用しているのだそうです。苦労するのは排水で、最近は雨も多く大変気を使うと言います。この日も取材直前まで雨が降っていました。それにもかかわらず圃場の土はぬかるみが少なくしっかりと排水されており、管理の良さが伝わってきました。

取材させていただいた11月は、まさにブロッコリーの旬の時期でした。夫婦で大切に育てたブロッコリーは収穫後、専用の箱に丁寧に詰めていきます。出荷されるブロッコリーの規格にはMサイズとLサイズがありますが、8~9割はLサイズだそうです。

ブランド力を高め、栽培拡大を目指す

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ブロッコリーはビタミン類など栄養も豊富で健康野菜として知られています。
部会では、栽培面積を増やしていきたいそうですが、ピーク時に約30名いた部会員も現在は20名と減少しており、産地の維持拡大が課題となっています。

「あずまブロッコリー」は、安全に心がけて作られた、だれもが安心して食べられる美味しいブロッコリーで、市場でも高い評価を受けています。多くの人に「あずまブロッコリー」を届けられるよう、坂本さんを初めとする部会員は日々努力をしています。店頭で「あずまブロッコリー」を見かけた時は、ぜひお買い求めください。

取材協力

JA稲敷 東部経済センター

〒300-0732 茨城県稲敷市上之島3221番地2

TEL :
0299-78-2141
FAX :
0299-78-2876
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