最先端技術の導入

JA茨城むつみは、茨城県の西部に位置し、東京から約50km圏内にあります。そのため、野菜の重要な供給産地となっています。その中でも猿島地区は、以前からトマトの栽培が盛んです。「キュッキュットマト」などの、ブランドトマトにも力を入れてきました。
平成28年2月、揺れに影響されないエリアセンサーカメラ計測による形状選果、トマトの糖度を非破壊で全量リアルタイム測定できる内部検査装置など、最新鋭の機械設備を導入した新選果場が完成しました。
これまでも評価が高かった猿島地区のトマトですが、さらに新たな可能性が加わりました。(JA茨城むつみHPより 一部抜粋)
"猿島SEVEN"の誕生
最新鋭の機械導入による大きなメリットの一つは、糖度を正確に知ることができるようになったことです。通常は糖度4~5度ですが、中には7度以上もの糖度を持つトマトがあります。その、全体の1.2~5%程という希少なトマトは特Aという階級で、最高品質のトマトです。"猿島SEVEN"と名付けられ、猿島の新たなブランドトマトとして、今後どんどん広めていくそうです。
トマトの生産者は、長い経験と確かな技術で高品質のトマトを作り続けてきました。さらに、最新鋭の機械導入によって、糖度の高さや品質の高さを実証しています。それは生産者の自信となり、生産意欲の更なる高まりにつながっています。
今後、ブランドトマト"猿島SEVEN"の名が広まることが楽しみです。
食べ頃のトマトを消費者に届ける
選果場の存在は生産者にとって大変重要な意味があります。選果場ができる以前は、10,000箱もの箱詰めを生産者自ら行っていました。選果場ができてからは生産に集中できるようになったそうです。それは、高品質のトマトを安定して出荷するために大変重要なことだったのです。
猿島地区のトマトは、2月上旬頃から収穫が始まり、5月下旬から6月にピークを迎えます。寒い時期は完熟で収穫しますが、それ以外は時期、気温等を考慮し、市場から店頭に並ぶ頃に食べ頃となるよう計算して適期に収穫します。完熟で収穫した方が糖度も若干高くなるそうですが、猿島のトマトは、完熟前で収穫しても十分な甘さがあります。さらに選果場で糖度を確認できるので、自信を持って市場に出すことができます。
受け継がれる猿島のトマト
この地域でトマトを栽培するようになったのは昭和40年代頃だそうです。平成7年、猿島地区野菜生産部会 トマト部会となり、現在22名の部会員がいます。
生井さんは、16歳の頃から長年、トマトを栽培してきました。ねぎやカリフラワーを栽培したこともあるそうですが、やはりトマトに戻ってしまったそうです。数年前、息子さんが就農したそうですが、農業一筋でやってきた苦労も身に染みているため、複雑な想いもあると言います。しかし、息子さんを案じながらも応援しているようで「引き継ぐという目標があって頑張っている」と、笑顔を見せてくださいました。
生井さんは「リコピンが豊富で体にも良い。たくさんトマトを食べてほしい」と消費者のみなさんにメッセージをくださいました。ぜひ猿島の美味しいトマトをご賞味ください。
取材協力
JA茨城むつみ農業協同組合 猿島地区営農センター
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