当部会では、環境保全型農業に取り組み「エコファーマー」として県から認定されました。
ブランドトマトの「まっ赤なトマトっ娘(こ)」を出荷しており
部会一丸となり銘柄産地指定を目指してトマトの品質向上に取り組んでいます。 産地だより

野口さんの冬春トマト

当部会では、環境保全型農業に取り組み「エコファーマー」として県から認定されました。 ブランドトマトの「まっ赤なトマトっ娘(こ)」を出荷しており 部会一丸となり銘柄産地指定を目指してトマトの品質向上に取り組んでいます。

銘柄産地の指定を目指して

JA茨城みなみ 施設園芸部会 市況対策員 野口 嘉徳さん
JA茨城みなみ 施設園芸部会
市況対策員 野口 嘉徳さん

茨城県南西部、首都圏から40㎞圏のところに位置するJA茨城みなみでは、平成14年8月に管内の3つのトマト部会が統合され発足したのが施設園芸部会です。環境保全型農業に取り組む生産者たちが「エコファーマー」として県から認定され、ブランドトマトの「まっ赤なトマトっ娘(こ)」を出荷しています。現在は部会一丸となり銘柄産地指定を目指して、品質向上に向けてトマトの品種研究や、勉強会などの取り組みをおこなっています。

今回お伺いしたのはJA茨城みなみ 施設園芸部会に所属し、ハウス栽培で冬春トマトを育てる野口さんの畑です。野口さんは部会の中で、選果場での出荷基準などの指示をする重要な役割である市況対策員を務めています。時期により追熟するスピードが異なるトマトの品質を安定して出荷する役割を担っています。

じっくり時間をかけて育てる冬春トマト

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野口さんの畑では、ミニトマト、ミディトマトなどと併せてブランドトマト「まっ赤なトマトっ娘」として大玉トマトの「麗容」という品種を栽培しており、平成29年度は約23tの大玉トマトを出荷しました。夏場のトマトは爽やかな酸味が特徴ですが、冬から春にかけて収穫される冬春トマトは、日照時間が短く、温度が低い時期にゆっくりと時間をかけて成熟させるため、"うま味"を蓄えているのが特徴です。

野口さんはトマトの定植をおこなう前に、太陽熱による土壌消毒と併せて、JA茨城みなみに土壌診断を依頼して、不足している成分を見極めて肥料を選定します。また、湿気による病気などを予防するために病気に強い代木を選んでいます。

根が下に向かって深く伸びることが大切

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トマトの定植が終わると次はマルチシートを畝に被せます。定植してからマルチシートを被せるという順番には野口さんのこだわりがあり、マルチシートを後から被せることで太陽の光を定植後の土に当てることができ、トマトの根が下に向かって伸びてくれると教えてくれました。根が下へ伸びてくれることにより冬から春にかけての低い気温の中でもしっかりと土の中の栄養を吸収し元気なトマトが育ってくれます。また、白色のマルチシートを選ぶことで太陽の光を照り返し、冬の弱い日差しでも光をしっかり当てることができると教えてくれました。

納豆菌がトマトを守ってくれる

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トマトは生育に合わせて湿気を調整する必要がありますが、この湿気によるカビに悩まされることもあると話してくれました。野口さんの畑では灰色カビ病などを抑制するために、納豆に水を加え、ミキサーで攪拌して作る納豆水を使用して納豆防除という方法で予防をおこない、安心・安全なトマトづくりに取り組んでいます。

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トマトの主枝の上に
設置してあるビニール

また、寒さが厳しい夜間は室温を8℃から10℃に保つためにハウス内に暖房をつけます。暖かい空気を全体に行き渡らせるため、ハウス内の数か所に設置された送風機を利用し空気を循環させるとともに、トマトの主枝のすぐ上に設置してあるビニールを広げて暖房を使用する面積を狭めることで、少ないエネルギーでもまんべんなく室内が温まるよう効率化を図っています。

気温によってトマトを見極める

冬春トマトの収穫は10月下旬頃から6月にかけて手作業でおこないます。実に傷をつけないよう丁寧にトマトを少し持ち上げながら茎とヘタの間の部分をハサミでカットします。夏に収穫するトマトは真っ赤に色づく手前のものを選びますが、冬から春にかけて収穫するトマトは比較的真っ赤に色づいたものを選びます。「気温によって市場に出るまでの追熟度が変わるから、しっかり見極めながら収穫するトマトを選ぶんだよ。」と教えてくれました。

部会一丸となってトマトレシピを発信

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野口さんにおすすめのレシピをお伺いすると「カレーにトマトを入れると程よい酸味が出て美味しくなるよ。」と教えてくれました。また、JA茨城みなみの女性部からも「トマトの麻婆豆腐」や「万能トマトソース」などのレシピを作成して、JA茨城みなみ 農産物直売所「みらいっ娘」などに置いてトマトのレシピを発信しています。

野口さんに今後の目標をお伺いすると「トマト栽培の効率化と、栽培面積を増やすために新しい設備投資をしたい。実はこのハウス1棟建てるのに家を建てるのと同じくらいの費用がかかるんだよ。」と教えてくれました。また部会としても「消費者に選んでもらえる新鮮なトマトを出荷していきたい。」と話してくれました。

今が旬のJA茨城みなみ 施設園芸部会の味わい深い冬春トマトをどうぞご家庭でお召し上がりください。

取材協力

JA茨城みなみ 野菜選果場

〒300-2431 茨城県つくばみらい市上小目224

TEL :
0297-52-6160
FAX :
0297-52-6789
WEB :
https://www.ja-ibami.or.jp/

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みらいっ娘(こ)

〒300-2431 茨城県つくばみらい市上小目223-2

TEL :
0297-52-2020
FAX :
0297-52-2021
営業時間 :
9:30~18:00(2月~10月)・9:30~17:30(11月~1月)
休日 :
毎週水曜日
WEB :
https://life.ja-group.jp/farm/market/detail?id=458

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〒302-0017 茨城県取手市桑原242-1

TEL :
0297-84-6661
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9:30~18:00(2月~10月)・9:30~17:30(11月~1月)
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毎週水曜日・年末年始
WEB :
https://life.ja-group.jp/farm/market/detail?id=1527

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