様々な果物・野菜の一大産地
JA茨城旭村のある鉾田市は東京から約90km離れる茨城県南東部に位置し、メロンや水菜といった様々な果物と野菜の栽培がおこなわれている地域です。
JA茨城旭村蔬菜部会では、ほうれん草・水菜・小松菜の主要品目をはじめとした32品目の栽培をしています。所属部会員は現在のべ412名となり、平成17年の発足当初から部会員や出荷量を増やし続けています。
今回はJA茨城旭村蔬菜部会ほうれん草部の部長を務める園原さんのハウスで育ったほうれん草をご紹介します。
父から続くほうれん草栽培
園原さんが部長を務めるJA茨城旭村蔬菜部会ほうれん草部は部会の発足と同時に設立されました。ほうれん草は冷涼な気候を好む野菜のため夏期の栽培は難しいとされています。そんな中、部会では市場のニーズに応え周年出荷をするため所属部員が試行錯誤を重ねながら夏期の栽培にも挑戦しています。昨年は年間で約46万ケースを各地へ出荷しました。
園原さんはご両親の畑を約10年前に継ぎ、2代目となります。現在は奥様やパートスタッフを含む11名と60棟のハウスでほうれん草などの葉物野菜を中心に栽培をおこなっています。ほうれん草の栽培をしていたのはご両親の代からだそうで「父が小かぶの栽培で連作障害に悩んでいた時にほうれん草の栽培を勧められたことがきっかけで栽培が始まりました。私が本格的に農業を始める前からよく両親の畑を手伝っていたりしていたんです。」と園原さんは話します。
自然環境に合わせて
園原さんの畑では播種機を使って株間や条間の間隔を調節しながら種を直播し、繰り返し作付けをおこないます。
「人間もバランスの良い食事をとると良いように、ほうれん草にもバランスのとれた堆肥で良い土壌環境を作ってあげることにこだわっています。」と園原さん。
品種は天候に応じて、1回の作付けで2、3品種、年間約10品種もの作付けをおこなうといいます。
「その時によって雨量や気温、日照も変わってくるので様々な品種を試します。毎年同じ結果が出るわけではないので、いつでもおいしいほうれん草を栽培するために試行錯誤は欠かせません。」と教えてくれました。
遠く離れた市場にも新鮮なままで
生産者から届けられたほうれん草は真空冷却装置で均等に冷やされ、市場へと出荷されます。予冷をしっかりとおこなうことで鮮度を長持ちしやすくさせています。
品質を徹底して、おいしさを多くの人に
園原さんに今後の目標を伺うと「ほうれん草は病害虫の被害にあいやすいので徹底して管理しながら、品質をより高めてなるべく日持ちのする良いほうれん草を栽培していきたいです。」と教えてくれました。
また、部会でも「いつでもJA茨城旭村蔬菜部会のほうれん草を皆さまに届けられるように栽培の難しい夏や秋冬の栽培により力を入れていきたいです。他の産地に負けないおいしいほうれん草を新鮮な状態で多くの人へ届けていきたいです。」と意気込みを話してくれました。
最後に園原さんにおすすめのレシピを伺うと「ほうれん草本来の味を引き立てるおひたしで食べるのがおすすめです。炒めても茹でてもおいしいので色々な料理に合いますよ。」と教えてくれました。
JA茨城旭村のほうれん草をぜひご賞味ください。
取材協力
JA茨城旭村 営農情報支援センター
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