新鮮なレタスを食卓に

センター長 鈴木さん
茨城県南西部に位置する坂東市は1年を通じて穏やかな気候に恵まれ、なかでも春・秋レタスや夏ねぎは全国でトップクラスの生産量を誇り、私たちの食卓を支えています。
今回はJA岩井 野菜予冷センターの鈴木さんに産地と食卓を繋ぐJA岩井野菜予冷センターの役割と旬の青果物についてお話を伺いました。
コールドチェーンで鮮度を維持
JA岩井 野菜予冷センターは昭和63年に設立され、施設の老朽化のため現在の新施設へと移設されました。本来2か所あった旧施設をひとつに集約し、新たにより広い施設となってゆとりのある作業スペースが確保されました。これにより作業効率が上がり市場担当者への情報提供も早くできるようになったため、有利販売にもつながりました。
生産地で予冷をし、その温度を保ったまま流通させるコールドチェーンと呼ばれる仕組みによって広い範囲への流通が可能となり、高い鮮度を維持したまま消費者のもとへ青果物が届けられています。レタスとねぎを中心とした坂東市内で栽培された青果物を各地の市場へと出荷しています。
熟練した技術を持つ職員の素早い作業
JA岩井 野菜予冷センターでは、午後2時までに生産者から野菜が搬入されます。搬入された野菜はすぐに検査・冷却され、その日のうちに市場に出荷されます。検査は、野菜の重さや色、形状などが基準を満たしているかを検査員が2分程度ですばやく確認をし、できるだけ早く予冷装置へ青果物を移すことに努めています。6基ある予冷装置は、1回に30パレットを入れることができ、30分程度で真空状態になり冷却できるそうです。
年間の出荷量は、主要品目である春・秋レタスが140万ケース、ねぎが220万ケースにもおよびます。約50名いる職員の方々は鮮度を損なわないように作業しており、新鮮なものをより早く消費者に届けたいという想いが感じられました。
レタスは瑞々しさが第一
出荷ピーク時期には1日でレタスを約25,000ケース(10㎏箱)、ねぎを約28,000ケース(5㎏箱)出荷します。空輸も活用し北は北海道、西は兵庫県までの広範囲に新鮮な野菜を届けるだけでなく、東京まで約50km圏内という立地を活かすことにより、京浜地域では、生産者から出荷された日の夕方には量販店の店頭にならぶこともあり、新鮮な野菜を消費者に提供することができます。
今が旬のレタスを買うときには、芯に弾力があり程よい黄緑色をしていて、全体がふんわりした柔らかみのあるものを選ぶと良いと鈴木さんは言います。保存する際には、レタスの芯を押すと簡単に芯がとれるので、そこに濡らしたキッチンペーパーを入れて保存するとよりレタスが長持ちするそうです。
レタスとねぎのイチ押しの食べ方
レタスのおすすめの食べ方をお伺いしたところ、「レタスはサラダで食べるのはもちろんですが、レタスしゃぶしゃぶやレタスチャーハンがおすすめです。火を通してもシャキシャキ感が残ってくれるのでレタスの食感が料理のアクセントになってくれます。」と教えてくれました。
また、ねぎの場合には「オリーブオイルとの相性が抜群なので、ねぎのアヒージョやねぎパスタなどが美味しいですね。あとは、白髪ねぎとメンマをごま油で和えると簡単におつまみが作れるのでぜひ作ってみてください。」と教えてくれました。
安定した出荷で
生産者と消費者をつなぎ続ける
鈴木さんに今後の目標についてお伺いすると「生産者と消費者をつなぐ重要な役割として、今後も野菜の安定的な出荷に努めていきたいと思います。また施設のコスト削減や効率的な運営に取り組みながら出荷量を増やしていくことで、この地域全体の生産者の生活向上と農業の発展に貢献していきたいです。将来的には新鮮な野菜本来の持つおいしさを次世代を担う子供たちをはじめ、消費者のみなさまに知ってもらえるように食育活動にも挑戦していきたいと考えています。」と意気込みを話してくれました。
JA岩井ですくすく育った新鮮な野菜たちを、ぜひご家庭でご賞味ください。
取材協力
JA岩井 野菜予冷センター
〒306-0641 茨城県坂東市鵠戸427-1
- TEL :
- 0297-35-8861