県内トップクラスのズッキーニ生産地
ズッキーニはみずみずしく、しなやかな独特の歯ごたえが魅力の野菜です。クセがなく、炒めてよし・揚げてよし・煮込んでよし・生のままでもよしでさまざまな料理に大活躍します。
JA常総ひかりでは地力が高い関東ローム層の火山灰土壌と他産地に比べて温暖な気候を活かし、ズッキーニの二期作※をおこなっています。出荷量は県内の約7割を占め、平成25年には茨城県青果物銘柄推進産地に指定されました。
※同じ場所で同じ作物を1年に2回栽培し、収穫すること。
はじまりは数名のアイデアから
夏場に栽培できる作物が少なかったため前部会長を含む数名がイタリア料理ブームで注目されていたズッキーニに着目し、平成16年頃から栽培をはじめました。その結果、管内の栽培環境と適した作物だと分かり生産者が増え続け、平成19年にはJA常総ひかりズッキーニ生産部会として発足しました。現在は38名もの部会員が所属し、昨年は549トンを出荷しました。
JA常総ひかりズッキーニ生産部会の部会長を務める伊藤さんは、農家の3代目で伊藤さんの代からズッキーニの栽培をされています。伊藤さんは栽培方法について「ズッキーニの栽培は初めてだったので、前部会長の畑で手交配の仕方などをよく見させてもらい勉強しました。」と教えてくれました。ハウス3棟ではじまったズッキーニ栽培は今や春作と秋作を合わせて1.8ヘクタールほどになり、立派なズッキーニをたくさん実らせています。
手交配でボリューム満点に
JA常総ひかりズッキーニ生産部会のズッキーニは手で一つひとつ交配させるため、ボリュームのある形状が特徴です。「ズッキーニ栽培の大変なところは、夏には4時起き、冬には6時起きで収穫とあわせて花合わせ(手交配)をするところです。花は早朝にしか開かないため収穫の2か月間は一度も休みなく作業しています。蜂などで交配させる方法もありますが形がいびつになったり、大きく育たなかったりするため、部会では手交配で着実に実らせるようにしています。」と伊藤さんは話します。
まっすぐで、色ツヤが美しいズッキーニを
ズッキーニはとてもデリケートな野菜で皮が軟らかいため収穫・箱詰めには特に気を使います。伊藤さんは「味は変わりませんが大きな傷がついてしまうと規格外になり、等級が大幅に下がってしまうので出荷するまで気を抜かず作業しています。ぶつけたりするとすぐに傷がつくため、実りはじめから丁寧に扱います。」と教えてくれました。部会の選別基準は傷の有無だけでなく色付きや大きさ、形状など複数の厳しい基準があります。丹精込めて栽培されたズッキーニは都内を中心に出荷され、各地の量販店に並びます。
ズッキーニの魅力を
より多くの人に知ってもらいたい
今後の目標について伊藤さんは「皆さんには安全でいいものを食べてもらいたいので、A品のズッキーニを多く収穫できるように頑張ります。まだまだズッキーニは知名度が低い野菜なので、ぜひ手にとって味わっていただきたいです。」と話してくれました。また、部会については「JA常総ひかりズッキーニ生産部会のズッキーニが欲しいとたくさん言ってもらえるように、今まで以上に生産者同士の意識を統一して栽培に取り組んでいきます。」と意気込みを話してくれました。
おすすめのレシピについて伺うと「ズッキーニは洋風な料理にもぴったりですが、私はシンプルに天ぷらにして塩をつけて食べるのがおすすめです。ほくほくとして、ほのかな甘みが広がっておいしいですよ。」と教えてくれました。また、JA常総ひかりのイベントで一般公募したレシピを掲載しています。ぜひ、JA常総ひかりズッキーニ生産部会のズッキーニでお試しください!
レシピのダウンロードはこちら
取材協力
JA常総ひかり 石下野菜集出荷場
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