当日収穫・出荷で産地から素早く市場へ
JA新ひたち野では50年ほど前から一般的なきゅうり(ブルームレスきゅうり)のほか、一部でサラダや漬物に最適な「ブルームきゅうり」の栽培をしています。きゅうりは鮮度が命のため京浜地区から近い立地を活かして当日収穫・出荷で市場へ新鮮なきゅうりを届けています。
今回はJA新ひたち野ハウス部会の部会長を務める高野さんのきゅうりを紹介します。
数名から始まったきゅうり栽培
JA新ひたち野では農業構造改善事業がきっかけとなり数名が手を挙げてきゅうりの栽培を始めました。JA新ひたち野ハウス部会も発足し、現在は26名の部会員が所属しています。促成と抑制の2つの作型で8月から10月、12月から6月に出荷をおこなっています。
JA新ひたち野ハウス部会の部会長である高野さんはきゅうりの栽培暦が40年以上にもなります。ご両親も農業をされていましたが、きゅうりの栽培は高野さんの代から新規ではじめました。栽培をはじめた当初について「当時は今ほど良い品種がなかったので育てるのに苦労したり、ハウス内の温度管理なども手作業でやる事が多くとても大変でした。」と高野さんは教えてくれました。
真っ直ぐでおいしいきゅうりを育てるために
きゅうりは生育環境によって形や収穫量が大きく変わるデリケートな野菜で、瑞々しくまっすぐなきゅうりを育てるにはこまめな管理がとても重要になります。栽培時期になると毎日ハウスへ入り、栄養不足にならないように土づくりだけでなく肥料や水、温度の管理を徹底しています。栄養が十分に行き渡っていても実が葉や枝に隠れると色づきが薄くなったり、傷や曲がりの原因になるためテープナーを使って一本ずつ蔓を誘引します。
「最初の頃はA品が全体の3割程度しかとれなかったりしたんです。今は耐病性のある品種やハウスの設備も良くなり、安定して出荷できています。それでも自然が相手なので手を抜く事はできませんね。」と高野さんは話します。
さまざまな形態で出荷
夏の暑い時期には一日でぐんと大きく育つため、ピーク時期には朝と夕の2回収穫します。高野さんは「大きくても太すぎても規格が落ちてしまうので、適切なタイミングで収穫するのが難しいんですよ。ぶら下がっていると大きく見えるので経験が大事になってきます。毎日収穫をするため収穫時期になると出掛けられません。きゅうり栽培の大変なところですね。」と笑って話します。
きゅうりの等階級は10種類ほどあり、等階級ごとに使用用途が異なります。また、簡素化した規格で出荷し青果センターでパッケージをおこなうレンタルコンテナでの出荷など、さまざまな形態で販売しています。
これからも品質の良いきゅうりを届けるために
高野さんに今後の目標について伺うと「夫婦できゅうりの栽培を40年ほど続けてきましたが、どちらかが欠けても作業ができないのでこれからも健康に栽培を続けていきたいです。」と教えてくれました。また、部会の課題ついては「部会員の高齢化が進んでいるため、生産者の負担を少しでも減らせるように品種の検討やハウスの設備を整えています。担い手が増えるように柔軟に取り組んでいきたいです。」と話してくれました。
JA新ひたち野ハウス部会のパリッとした歯切れのよい新鮮なきゅうりはJA新ひたち野農産物直売所「大地のめぐみ」でもお買い求めいただけます。部会でおすすめしている「きゅうりの佃煮」の作り方を掲載していますので、ぜひお試しください。
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