日本一のピーマン産地
JAなめがたしおさい管内の神栖市では戦後まもない昭和24年頃からピーマン栽培がおこなわれており、作付面積・出荷量・販売金額とも日本一を誇ります。
JAなめがたしおさい波崎青販部会は昭和41年に発足し、現在の部会員数は211名であり温室・春・秋と3つの作型により周年出荷をおこなっています。平成30年8月より「JAなめがたしおさい波崎青販部会選果場」が設立されました。最新鋭の機械を用いて選別・梱包をおこない、16の市場へ統一された品質のピーマンを安定供給しています。
安心して食べられるピーマンを
JAなめがたしおさい波崎青販部会の高田さんは副部会長を務めており、代々続くピーマン専業農家の3代目です。栽培を始めてから33年目を迎え、年間80トンものピーマンを出荷しています。
部会では「安全・安心」な野菜の提供に努めるため、生産者は天敵昆虫や有機質肥料などを使用して減農薬・減化学肥料でピーマンの栽培をおこなっています。高田さんは「環境への負荷を減らすため、主に肥料は堆肥を使用し有機栽培に取り組むことで、みんなが美味しく安心して食べられるピーマンを作りたい。」と話します。
生産者の負担を減らし、
すばやく新鮮なピーマンを届ける
選果場ができるまでは、収穫後に生産者各自でサイズごとに選別し尚且つLサイズは箱詰めをして出荷していましたが、選果場が稼働したことにより出荷調整作業の負担軽減が図られました。そのため、ピーマン収穫後は部会共通のコンテナを使用し選果場に搬入、生産者は荷受けから車両に乗ったまま、ほぼドライブスルー方式による短時間搬入が可能となっています。
はじめに選果場従業員が目視で形や色、傷などをみてA品・B品・出荷できないものに分けていきます。その後、重量を測るためライン上の機械でピーマン一つひとつの重さをはかり、4キロ箱と袋詰めのものに分かれます。袋詰めするピーマンはコンピュータースケールを使用し、5個で150グラムになるように自動でおこなわれ袋詰めされます。令和5年4月からロボットアームを導入し、4キロ箱の積荷をすることにより、従業員の負担を軽減しています。
また、生産工程管理手法に基づいて「安全・安心」なピーマンを届けるため、出荷用コンテナの洗浄や金属検知器を使用した異物混入防止対策、トレーサビリティ制度に伴う生産履歴の記帳をおこなっております。
安心安全な品質はもちろん、
日本一の産地であり続けるために
部会の今後の目標は、いかに収量を増やしていくかということです。「高齢化でピーマンの生産者は減っており以前よりも収穫量は減っているのが現状です。技術を高め品質の良いピーマンを作り続けていくことはもちろんですが、収量が少なければ安定した出荷ができなくなってしまいます。そのため、炭酸ガス発生装置の設置などに取り組んでいきたい。」と話してくれました。おすすめのレシピについて伺うと、部会としては「丸焼きピーマンをおすすめしています。コンロで焼いて、めんつゆに浸して鰹節をかけてください。」、高田さんは「私は天ぷらが好きですね。肉厚なのでおいしいです。」と教えてくれました。部会ではさまざまなレシピを紹介しています。
JAなめがたしおさい波崎青販部会の新鮮なピーマンを、ぜひご賞味ください。
取材協力
JAなめがたしおさい波崎営農経済センター
〒314-0254 茨城県神栖市太田1888-47
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