手しおにかける

「入善ジャンボ西瓜」の栽培研究、5年目の新たな挑戦!【入善高校②】

2023年07月12日

JA全農とやまでは、富山県内の頑張る農業高校生の姿をブログにて紹介しています。
今回は、『富山県立入善高等学校 農業科 入善ジャンボ西瓜班』の生徒たちに密着します!

同校では、5年前から「NEW農チャレンジ事業」と称し、入善町の特産品である「入善ジャンボ西瓜」の栽培研究に取り組んでいます。
昨年も西瓜の研究をしていた3年生4人に、新たに2年生3人が加わり、計7名の生徒が先生や生産者の指導のもと、「入善ジャンボ西瓜班」として活動しています。

★前回の記事はこちら!ジャンボ西瓜の定植作業についてご紹介しています!
「入善ジャンボ西瓜」の栽培研究、5年目の新たな挑戦!【入善高校①】



6月の終わり、同校の農場で行われた3年生の授業にお邪魔しました。
今年度の「NEW農チャレンジ事業」では、『①入善ジャンボ西瓜の接ぎ木栽培・②角形栽培』の2つを研究テーマとして設定しています。


この日の授業内容は、②の“西瓜の角形栽培”の要となる「枠入れ作業」。
巨大な楕円形がトレードマークの、日本一大きい西瓜と言われる入善ジャンボ西瓜を四角に形成するため、業者に特注で作成してもらった四角枠に、西瓜を入れていきます。

今年度、同校では、自根苗20株と接ぎ木苗20株の計40株を定植しており、今回は自根苗で育った3つの西瓜を用いてチャレンジします。

当日は、生徒たちの挑戦を見守ろうと、入善ジャンボ西瓜組合の高見組合長も現場へ駆けつけました。


▲生徒たちは枠を準備し、いざ「枠入れ作業」へ


今回用意した枠は、こちらの2種類。

①鉄・ポリカーボネート製の枠

②塩化ビニール製の枠

鉄とポリカーボネートを組み合わせた枠が1つ、塩化ビニール製の枠が2つです。


これまで、高見組合長をはじめ、何人かの生産者が同様にジャンボ西瓜の角型形成にチャレンジしてきましたが、木枠では日光が当たらないため西瓜の表面が綺麗に色付かず、アクリル型ではジャンボ西瓜の成長に負け枠が変形してしまうなど、どれも失敗に終わっていました。


そこで今回、枠型の発注にあたり、高見組合長らからのアドバイスを受け、“日光を通し、強度が高い”という条件を満たす、透明度や強度が異なる2種類の材質を選定しました。
また、平均的な大きさのジャンボ西瓜のレプリカを、満杯まで水を張った容器に沈め、溢れ出た水の量を測る方法で、成長後のおおよその西瓜の体積を想定し、塩化ビニール製の枠は西瓜の生育段階に合わせて枠の長さを30cm・40cmと2段階に調整可能なものにするなど、入念な準備のもと、この3つの枠は作られました。


5月に定植し、直径約25cm・長さ約30cmほどの大きさまで生育したジャンボ西瓜たち。



高見組合長の指導のもと、実や茎に傷のない、今回のチャレンジに適した西瓜を選び、生徒たちが力を合わせて西瓜を枠の中へ移していきます。


▲2種類の枠に西瓜を入れていきます



西瓜に傷がつかないよう、つるが切れないよう細心の注意を払って作業を進めます。



つるが切れないようにそっと、そっと蓋をして、、


合計1時間以上の時間をかけて、無事、3つのジャンボ西瓜が枠内へと収まりました。


作業を終え、生徒に話をきいたところ、
「順調に育ってくれているので、このまま毎日しっかりと管理を続け、立派な四角いジャンボ西瓜を作って皆さんにPRしたい」
と話してくれました。

高見組合長は、
「見た人が驚くような大きく四角いジャンボ西瓜作りを、是非成功させて欲しい」
と生徒たちの挑戦に向けた思いをきかせてくださいました。



生徒や先生をはじめ、町・農家の方々まで、ますます皆さんからの期待や注目が高まる入善ジャンボ西瓜。
今回の挑戦が成功すれば、世界初の“四角い入善ジャンボ西瓜”の誕生となります!


収穫は、7月中旬頃を予定しています。
素敵な四角い西瓜ができることを楽しみにしています!



引き続き、本ブログでは生徒たちの頑張る様子をお届けしていきます!