県内でも特に大葉の栽培が盛んな地域
JAなめがたしおさいの北浦地区は茨城県東南部に位置しています。露地栽培だけでなくハウスなども用いてさまざまな果菜類を栽培し、都心から100キロ圏内の立地を活かして出荷をおこなっています。なかでも大葉は昭和63年から栽培が続けられています。今回は2013年にもAmoreに登場していただいたJAなめがたしおさい北浦地区大葉部会の部会長を務める堀田さんの香り高い大葉をご紹介します。
安心・安全な大葉づくり

部会長 堀田さん
JAなめがたしおさい北浦地区大葉部会では土づくりに重点を置き、有機質肥料を使用して栽培をおこなっています。北浦地区大葉部会は大葉の栽培が始まった昭和63年当初から発足し、現在は6名で年間約140トンを周年出荷しています。また、減農薬・減化学肥料に積極的に取り組み、部会員全員がエコファーマー認定を取得しています。
堀田さんは大葉の栽培暦30年以上の大ベテランです。堀田さんのご両親も大葉の栽培を長くされていたため、「苗づくりのやり方など、よくおふくろから教わっていたんですよ。」と堀田さんは話します。
部会長こだわりの苗で

部会では共同育苗をしています。部会長である堀田さん自身がすべての苗を手がけ、育苗ハウスにはすくすくと育つ苗たちがいっぱいに広がっていました。「苗づくりが一番大事な部分です。個人で育てるよりも協力した方が効率よくできますし、品質の統一にも繋がります。」と話してくれました。
大葉は同じ株で長く収穫をおこなうので追肥が必要です。土づくりについて「土に栄養が足りなくなると葉に黒い斑点ができてしまったりと病害虫に弱くなってしまうため、有機質を中心とした施肥管理を徹底しています。そのため、土には大葉の生長に必要不可欠な微生物が沢山いるんですよ。」と教えてくれました。
繊細な葉を傷つけないように
部会では、えぐみの少ない大葉を出荷できるように早どりで収穫しています。「夜間にもぐんぐんと育つため、葉が大きくなりすぎないよう欠かさず毎日圃場にいき、農業研修生とパートさんみんなで協力して収穫をおこなっています。収穫はこのように手作業で葉の根本を持って摘み取るのですが、強く握ると品質が落ちてしまうため優しく、ほかの葉も傷つけないように気をつけています。暖かい時期になるにつれハウス内の温度も上がっていくので大変なんですよ。」と収穫方法とやりがいについて教えてくれました。
堀田さんは通常の出荷形態だけでなく、オゾン水で減菌処理した大葉の出荷にも取り組んでいます。減菌処理された大葉はスーパーの鮮魚コーナーで用いられ取引が拡大しています。
堀田さん夫妻、一押しの大葉レシピ

今後の目標について伺うと「昨今は新型コロナウイルスによる自粛要請などの影響で飲食店の仕入れ状況も変わり、契約先が減ってしまい生産者も打撃を受けています。以前は震災による風評被害を受けたことがあり当時もとても大変でしたが今回も負けずに契約先を増やし、これからも部会員全員で団結しながら栽培を続けていきたいです。」とひたむきな想いを話してくれました。
大葉のレシピはしそみそやしそ入りつくねがおすすめだそうで、奥様が考案されたしそ入りつくねの作り方を教えてくれました。また、しそみその作り方も掲載していますので、ぜひお試しください。薬味としてだけでなく、さまざまな料理にJAなめがたしおさい北浦地区大葉部会の大葉を使ってみてくださいね。
しそ入りつくねの作り方 2人分
材料 | 大葉(千切り)10枚、玉ねぎ(みじん切り)50g、鶏ひき肉200g、塩少々、酒小さじ1、片栗粉小さじ2、しょうが小さじ1、サラダ油小さじ1 |
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作り方 |
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