「チューリップ」の栽培研究に密着!【入善高校2025 Vol.7】
JA全農とやまでは、富山県内の頑張る農業高校生の姿をブログにて紹介しています。
今回は、富山県立入善高等学校農業科チューリップ研究班の生徒たちに密着します!
同校では、「NEW農チャレンジ事業」と称し、入善町の特産品である「チューリップ」の水耕栽培について研究しており、今年度は3年生3人と2年生3人が先生の指導のもと「チューリップ班」として活動しています。
入善町では、これまで育苗ハウスを利用した土壌栽培による切り花生産が盛んにおこなわれてきましたが、病害回避や生産量拡大にオランダ式の水耕栽培が有効であることがわかり、同校チューリップ班でも、水耕栽培の研究に取り組むことになりました。
昨年はバイオ炭がチューリップの水耕栽培に与える影響についての研究をおこなわれていましたが、今年はどのような研究がおこなわれるのでしょうか。チューリップ班の皆さんを取材していきたいと思います!
昨年の研究内容はこちらから:
「チューリップ」の栽培研究に密着!【入善高校2024⑤】 | 手しおにかける(とやまの農業をレポートするブログ) | JA全農とやま
11月中旬、チューリップの定植作業をおこなう2年生の授業へお邪魔しました。
今年の研究テーマは『チューリップの水耕栽培における植物ホルモンが生育に与える影響』について。今年は、昨年栽培した品種とは異なる「アペルドーン」「アペルドーンエリート」の2品種を育てます。
アペルドーン系の品種は水耕栽培で育てると、花芽が出ない『花飛び』という現象が起こりやすい品種であるため、植物ホルモンの使用によって綺麗な花を咲かせることができるのか、その生育過程に変化はあるのかを検証します。
具体的には、ベンジルアデニンとジベレニンという2種の植物ホルモンを、チューリップの草丈が5cm、10cm、15cmに伸びてきたそれぞれのタイミングで植物ホルモンを吹きかけ生育に影響があるのかを確かめます。
また、ベンジルアデニンのみ、ジベレニンのみ、2種の混合、ホルモンの吹き付け無しの4パターンに分け、生育を比較します。
この日は、アペルドーンエリートの定植作業と、2週間前に定植を終えて生育が進んだアペルドーンの苗へ植物ホルモンを吹き付ける作業がおこなわれました。
▲今回定植する球根(アペルドーンエリート)
まずはアペルドーンエリートの定植作業準備から。
後日、植物ホルモンを吹きかける時期別に生育状況を比較しやすくするため、各ピントレイを3区画に分けます。準備が整ったら、ひとつひとつ丁寧にピントレイに球根を植えつけていきます。
| ▲ピントレイの長さを測り、 3区画に分けていきます。 |
▲チューリップの芯がピントレイの突起に 刺さらないよう気をつけながら作業を進め… |
| ▲定植完了! |
昨年は、定植後にピントレイを5℃に設定した冷蔵庫で保管していましたが、カビの発生や変色が見られたこと、今年は気温の低下が例年より早いといった理由から直接ハウスへ移します。
寒いところから暖かいところへ移すことで、球根が「春が来た!」と勘違いして花を咲かせるようになります。
▲ハウス内はこの暖かさ
つづいて、10月末に定植を終え、草丈が5cmほど伸びたアペルドーンへ植物ホルモンの吹き付け作業をおこなっていきます。対象のピントレイ内の区画のみに植物ホルモンがかかるよう、手を添えて慎重に吹きかけます。
| ▲草丈が5cmほどに伸びたアペルドーン | ▲ひとつひとつ丁寧に作業を進める生徒たち |
今後、毎週の授業時に生育状況を確認しながら液肥を加えて育てていきます。また、草丈がさらに10cm、15cmと生育が進んだタイミングで今回と同様の植物ホルモンの吹き付け作業を実施していくということです。
作業後、生徒たちに今回の作業の感想や今年の意気込みを聞いたところ、
「定植作業では、向きを揃える、球根の芯がピントレイに刺さらないようにする、小さな分球は除く、など気をつける点がたくさんあったので、注意深く作業をしました。花飛び(花芽が出ず綺麗に咲かない現象)を防ぐために植物ホルモンは有効か。という研究であるため、まずは綺麗な花が咲くように頑張りたいです。」と話してくれました。
今回ご紹介した2種のチューリップは年内に開花予定ということで、来月の様子が楽しみです!
JA全農とやまでは、引き続き、がんばる農業高校生を応援していきます。

