手しおにかける

~「JGAP(畜産)」認証の更新審査に向けて【中央農業高校⑤】~

2025年12月08日

牛の繁殖から肥育までを一貫して実習する県内唯一の農業高校である富山県立中央農業高等学校。
今回は、生徒たちが「JGAP(畜産)」認証の更新審査に向けて頑張る様子をご紹介します!


令和5年11月28日、同校肉用牛舎は、食品安全や労働安全、環境保全などに取り組む農場であることを示す「JGAP(畜産)」認証を取得し、北陸の畜産農家“初”となる快挙を成し遂げました。

JGAP認証は、一度取得すれば終わりというものではなく、毎年、更新審査を受ける必要があります。
そのための準備はとても大変です。認証を維持するには、労働安全管理や作業工程の見直し、牛舎環境や備品の整備、そして膨大な書類の作成など、多岐にわたる作業をおこなわなければなりません。

9月の夏季合宿でもJGAP認証の模擬審査を実施するなど、認証更新に向けて重点的に取り組んできました。
牛愛会夏季合宿に密着!【中央農業高校2025③】 | 手しおにかける(とやまの農業をレポートするブログ) | JA全農とやま

▲緊張感漂うJGAP認証模擬審査の様子

その後も、GAP指導員の資格を持つ川口先生のサポートのもと、審査の適合基準を満たすために牛舎での日々の飼養管理や備品の整備などに取り組み、チーム全員で試行錯誤しながら準備を進めてきたとのことです。

この努力がどのような結果につながるのか、期待が高まります!


11月10日、JGAP更新に向けた実地審査がおこなわれるということで、その様子を取材してきました。

9時、同校を訪れると、審査会場の机の上には、これまでの記録をまとめたフォルダがずらりと並べられていました。この書類こそが、審査における重要な資料となります。

▲頑張って準備してきた書類

▲頑張るぞ~!3年生の益山さん(右)と
 2年生の廣田さん(左)

審査は、獣医師である審査員が同校を訪れ、県の関係者も立会いのもと実施されました。
初めに、審査員から審査内容の説明があり、その後、先生や生徒への聞き取り・書類確認を経て牛舎の視察がおこなわれ、最後に結果講評が実施される流れです。

まずは適合基準に関する聞き取りと、書類確認の審査。

審査員は、各項目が適合基準を満たしているかどうかを、先生や生徒に一つひとつ丁寧に確認していきます。
また、記録書類などの提出が必要な項目についても、しっかりとチェックが行われます。

▲審査の様子 ▲テキパキと書類を提示していく生徒たち

質問にも、生徒たちは落ち着いてしっかりと対応していました。審査員の問いかけに対し、言葉を選びながらも自信を持って回答する様子から、これまで積み重ねてきた努力と準備がしっかりと身についていることが伝わってきました。

こうして、半日以上にも及ぶ聞き取り・書類審査を終え、次は農場の現地視察の審査。

ここでも、審査員より先ほどの聞き取り内容に沿った内容で管理が徹底されているかなど、先生や生徒に対し詳細に確認がおこなわれました。

▲牛舎の中はもちろん、水回り等の屋外まで念入りにチェック

こうして丸1日をかけて審査を終え、最後には審査員から当日の結果報告と講評がおこなわれました。
そして、気になる審査結果は・・・

是正項目ゼロ!

一昨年は5つ、昨年は2つの是正項目がありましたが、ついに今年は初めて是正項目ゼロという快挙を達成しました。これまで積み重ねてきた取り組みがしっかりと評価された形となりました。

審査員の講評は、
「是正すべきところが見当たりませんでした。認証更新になると思います。生徒がここまで自主的に把握しているのは珍しく、素晴らしいと感じました。また、指導者の熱量によって取り組み方にも差が出るため、先生方のご尽力も本当に素晴らしいです」との高評価をいただきました。

▲講評の様子

審査を終えた生徒2人に感想を聞いたところ、
「心配だったけれど、資料がきちんと揃っていて安心しました。初めて是正項目がゼロになって、本当に頑張ってきてよかったと思います」と、やり遂げた喜びを語ってくれました。

3年生で牛愛会の会長を務める益山さんは、
「農業大学校でもGAPの知識を役立てられるように、引き続き取り組んでいきたいです」と、今後も継続して知識を深めていこうとする意気込みを語ってくれました。

2年生で牛愛会の副会長を務める廣田さんは、
「来年も是正が出ることなく、審査前に慌てることがないよう、日頃からしっかりと準備を進めていきたいです」と、来年に向けた意気込みを語ってくれました。

2人とも、準備の過程で苦しい場面があったとのことですが、その経験が今日しっかりと役立ち、達成感あふれる笑顔を見せてくれました。

川口先生は、
「生徒が本当によく頑張ってくれたと思っています。やらされている感なく、しっかりと自主的に取り組んでくれました。毎年大変ですが、1年ごとに審査があることで、生徒のモチベーションを常に保てるのは良いところだと思います。来年に向けても、またしっかり取り組んでいきます」と、温かい言葉で生徒をねぎらいました。

▲喜びの握手!

その後、令和7年11月18日、これまでの努力と準備の成果が実を結び、ついに同校は晴れてJGAP認証の更新を果たしました。

この審査中、何度も口にされたのは、生徒たちがしっかりと内容を把握していることの素晴らしさです。
先生のサポートはもちろん、先輩たちが後輩に丁寧に引き継ぎをおこなっていることの証でもあります。
一生懸命に取り組む皆さんの姿からは、取材する側もパワーをもらえました。本当にお疲れ様でした。

引き続き、本ブログでは生徒たちの頑張る様子をお届けしていきます!


~お知らせ~
FMとやまのラジオ番組「アグリエース」の12月ゲストとして同校の牛愛会所属の3名が収録に臨み、今井 隆信さんからインタビューを受けました。

▲FMとやまのスタジオにて収録

FMとやまのラジオ番組「アグリエース」は、毎週火曜日12:55~13:00に放送されていますので、みなさまぜひご視聴ください!
アグリエース|番組情報|FMとやま 82.7MHz