「入善ジャンボ西瓜」の栽培研究に密着!【入善高校2025 VOL.5】
JA全農とやまでは、富山県内の頑張る農業高校生の姿をブログにて紹介しています。
今回は、『富山県立入善高等学校 農業科 入善ジャンボ西瓜班』の生徒たちに密着します!
同校では、7年前から「NEW農チャレンジ事業」と称し、入善町の特産品である「入善ジャンボ西瓜」の栽培研究に取り組んでおり、現在、3年生4人と2年生3人が、先生や生産者の指導のもと、「入善ジャンボ西瓜班」として活動しています。
★前回までの記事はこちら!
「入善ジャンボ西瓜」の栽培研究に密着!【入善高校2025Vol.1】 | 手しおにかける(とやまの農業をレポートするブログ) | JA全農とやま
「入善ジャンボ西瓜」の栽培研究に密着!【入善高校2025VOL.3】 | 手しおにかける(とやまの農業をレポートするブログ) | JA全農とやま
5月に定植し、7月初旬に四角い枠型に枠入れして西瓜の成長を見守ってきた生徒たち。
今年は四角く、かつ、甘い西瓜を育てることを目標に掲げ、枠型にドリルで穴を開けて通気性を良くすることで枠内の温度を下げ、十分な糖度に達するよう工夫しました。
8月初旬、ついに収穫の時期が訪れ、夏休みに突入していた生徒たちも収穫のために3年生2名と2年生3名が特別に集まり、作業が行われました。

▲収穫時期を迎えた西瓜
まずは収穫作業です。西瓜の周りの弦をハサミで切り、2人がかりで圃場から西瓜を運びだします。今回は枠に入った西瓜を2つ、通常のラグビーボール型の西瓜を1つ収穫しました。
枠に入った西瓜2つの内、1つには寒冷紗を設置し、より枠内の温度が下がりやすくなるように工夫が施されていました。
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▲はさみで西瓜の周りの弦を切ったら… | ▲二人がかりで運びます。 |
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▲無事収穫完了!お披露目会場へ運びます。 |
お披露目会場に移動した後、枠型のボルトを次々と外していきます。
取り出された西瓜は、自立できるほど四角い西瓜が育っていました!

▲今年も無事四角い西瓜が完成!
連日の猛暑の影響で、予想以上に大きくならなかったため、昨年よりは丸みを帯びていたものの、2年連続で四角い入善ジャンボ西瓜作りに成功しました!
続いて、試し切りと糖度計測です。
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▲いざ入刀! | ▲綺麗な断面ににっこり |
断面からスプーンを使って薄く西瓜を切り出し、スプーンでつぶすようにして果汁を計測機に数滴たらし、糖度を計測します。一般的なスイカの糖度の平均は10度前後ですが、昨年は6~7度という結果となり課題が残っていました。
特に今年は糖度を昨年よりも高めることが一番の目標であっただけに、生徒の顔にも緊張が見えます。

▲気になる糖度は…?
糖度を計測してみると…11.5度!
四角く、かつ、甘い西瓜を育てるという目標を見事達成しました!
実際に試食をしてみると、歯ごたえと水分もしっかりしており、甘みも十分な立派な西瓜で、
生徒たちも「いつも食べていたジャンボ西瓜と同じように甘い!」と喜んでいました。

▲色味も鮮やかな立派な西瓜
今回の四角く甘いジャンボ西瓜の出来に対し、生徒たちは、
「枠にドリルで穴を開け、寒冷紗を設置したことで枠内の温度を涼しく保つことができたので、味も良くなったのだと思う。毎週、暑い中での生育調査など体力的に厳しい時もあったが、目標を達成できてとても嬉しい。」と、喜びの気持ちを聞かせてくれました。
会場には入善町 笹島町長も駆けつけ、生徒と一緒に西瓜の出来栄えを確認し、
「今回の結果をしっかり分析して、後輩たちへ引継ぎ、より良い取り組みにつなげていって欲しい」と期待を述べられました。
本ブログでは、引き続き、生徒たちの頑張る様子をお届けしていきます。