岡山の農畜産物

岡山県の酒米「雄町」とは?

「酒米」って?

酒米は、大粒で米の中心の心白と呼ばれる白い不透明な部分が大きいのが特徴で、通常食べる米に比べ非常に酒造りに適しています。
一方で、米の生産者にとっては、「栽培が難しい」「収量が低い」といったことから、非常に手間がかかります。
岡山県は、全国の中でも一年間の日照時間が長く「晴れの国」として知られており、また、豊富な水量、穏やかな風といった気候風土から、栽培が難しい酒米の生産に適した地域です。

「雄町」って??

「雄町」は、1859年(安政6年)に備前国上道郡高島村字雄町(現岡山市中区雄町)の農家が発見した酒造好適米で、生産量の約95%を岡山県産が占めています。
栽培が難しいことから一時は生産量が激減し‘幻の米’と呼ばれるようになりましたが、酒蔵の根強い要望により再び生産量が回復し、近年では広く全国の酒蔵に愛用されるようになりました。
栽培だけではなく酒造りも難しいといわれる雄町は大吟醸酒に用いられることが主流でしたが、最近では雄町特有のふくらみのある味わいを活かした柔らかな純米酒なども増えています。
また、「雄町」は、現在広く普及している酒米「山田錦」や「五百万石」のルーツとなった品種です。

通常の稲より背が高く、穂が大きいため頭を垂れている「雄町」。ただし、近年の品種に比べ穂数が少ないため収量は少ない。

雄町の歴史