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天敵(ミヤコカブリダニ)を利用したハダニの防除 巡回調査を実施

2023年06月08日
ブドウの葉を叩いてダニを落としている職員の内容を表示
ブドウの葉を叩いてダニを落としている職員
 JA全農おかやまは、5月10日(水)に天敵製剤を導入した農家を巡回し、ハダニの天敵であるミヤコカブリダニの定着状況について巡回調査を行いました。
 当日は、岡山県の普及指導員、JA岡山、天敵供給メーカー、生産者と共にブドウ農家を巡回しました。
ブドウの木に吊るされているミヤコカブリダニ剤の内容を表示
ブドウの木に吊るされているミヤコカブリダニ剤

 ブドウがハダニ類の被害に遭うと、果粒肥大が劣り、果実に茶褐点が発生するなど著しい品質低下を起こし、特に施設栽培では大きな問題となっています。
 ハダニ類は世代交代が早く、ダニ剤を散布しても抵抗性を獲得し、効かなくるため、抵抗性獲得の問題が発生しない天敵のミヤコカブリダニの活用が注目されています。また、ダニ剤の使用を減らすことで環境保全への取り組みにも繋がります。岡山県内の施設ブドウでは、ミヤコカブリダニを活用した防除が、2022農薬年度に約12ha、2023農薬年度は約14.7haと広がりをみせています。
 ハダニの発生状況によっては天敵のミヤコカブリダニのみでの防除が難しい場合があり、ダニ剤散布の可否判断が必要になるため、今回巡回を行いました。
 本会は、今後も関係機関と生産農家が定着状況を調査しながらミヤコカブリダニの普及に取り組みます。