2019年度 事業概況

生産基盤の確立

 農業就業人口の減少や大規模担い手への農地集積など、地域の農業環境は大きく変化しており、これまで以上の効率化や高度化等が必要になっています。本会はこうした環境変化に対応するため、労働力支援や新規就農者の育成、農業ICTなど革新的な技術の導入・普及に加え、広域集出荷施設の整備や物流合理化、コスト削減に資する購買品目の供給拡大等に取り組みました。

(1)JAや他企業等と連携した労働力支援や担い手の確保

  • ア.パートナー企業との連携等を通じた農作業受委託(新規5県、累計9県)や、Web求人採用支援システム等を活用したマッチング、農福連携の導入などによる労働力支援の実践
  • イ.県域JA・連合会・関連企業と連携し、県域を越えた広域の労働力支援協議会の設立(九州ブロック:1月、中四国ブロック:2020年4月設置決定)
  • ウ.新規就農者研修事業の継続実施や、JA等と連携した実践型研修農場の運営による新規就農者の育成(5県、新規就農10名、累計88名)

(2)営農管理・農作業の効率化に資する農業ICT等の革新的技術や資材の導入

  • ア.営農管理システム「Z-GIS」の機能強化と普及推進(ID発行数累計617)
  • イ.水管理の適正化と労力軽減をはかる自動給水機の実証試験(14県、26JA、65台)
  • ウ.低コスト栽培に資する園芸作物栽培システム「うぃずOne」の導入拡大(新規30か所、累計201か所)
  • エ.「ゆめファーム全農」での大規模施設園芸生産技術の実証(栃木、高知、佐賀)と、環境制御装置やカーテン装置等をパッケージ化した技術・設備・資材の普及(1件)
  • オ.シンクロET(3,038個、前年比115%)や、ICT機器「モバイル牛温恵」(新規254戸、累計2,004戸)、「ファームノートカラー」(新規155戸、累計224戸)の普及拡大
  • カ.労務軽減に資する養豚生産管理ソフトの普及拡大(新規19戸、累計367戸)
  • キ.生産性向上に向けた鶏舎環境の改善提案の実施(5農場)

(3)生産者・JAを支えるインフラ整備や物流合理化の実施

  • ア.農業倉庫の集約再編やフレコン集荷に対応した米の広域集出荷施設の整備(3か所、累計18か所)
  • イ.青果物出荷の選果・選別・調整作業の軽減をはかる広域集出荷施設の整備(1か所稼働、累計31か所、1か所設置決定)
  • ウ.青果物の輸送コストの増嵩抑制や品質の保持等に向けた産地ストックポイントの整備(1か所稼働)や、複数産地・県域による共同配送などブロック域(東北、中四国、九州)での物流合理化の検討着手
  • エ.肥料・農薬・生産資材等におけるJAの農家戸配送業務の受託によるJA域を越えた物流合理化(累計36県、136JA)や、農薬の県域を越えた広域物流の実施(北部九州4県、中四国7県)
  • オ.乳肉複合経営モデル農場(3県)・和牛繁殖センター(2県)の設置推進や、畜産施設賃貸事業(2県)による家族経営支援の実施

(4)営農コストの削減に資する購買品目の競争力強化

  • ア.肥料の銘柄集約と集中購買の取組拡大(112,861トン、前年比106%)、BB肥料の広域供給拡大(12,295トン、前年比109%)
  • イ.大型共同購入トラクターの供給拡大(新規717台、累計1,570台)および新たな中型機のメーカーへの開発要求、大型コンバインのシェアリースの実施(24経営体)
  • ウ.農薬担い手直送規格の取扱拡大(154,947ha、前年比148%)
  • エ.全国標準規格段ボール箱への集約(先行3品目規格削減率30%)
  • オ.海外メーカーとの直接契約による輸入フレキシブルコンテナの仕入強化(年27千枚、5県7品目)
  • カ.配合飼料の取扱数量の維持・拡大による価格競争力の強化(691万トン、前年比102%)
  • キ.大豆粕・菜種粕の安定確保に向けた製油メーカーへの大豆・菜種の販売拡大(大豆:121万トン・前年比109%、菜種:3万トン・前年比1,057%)
  • ク.営農用燃料油の中継基地整備・集約(2か所)による新規利用拡大(新規72件)

【主な取組結果】

実行具体策 目標 実績
1.パートナー企業との連携等による農作業支援事業の確立 新規5県域
累計9県域
新規5県域
累計9県域
2.営農管理システム「Z-GIS」の普及推進 ID発行数累計500 ID発行数累計617
3.園芸作物栽培システム「うぃずOne」の導入 新規30か所
累計200か所
新規30か所
累計201か所
4.シンクロET(採卵時に乳牛等へ同日移植)の普及拡大 2,450個 3,038個
5.米の広域集出荷施設の整備 新規3か所
累計18か所
新規3か所
累計18か所
6.青果物の広域集出荷施設の整備 新規4か所
累計35か所
新規1か所
累計31か所
7.青果物の産地ストックポイントの整備 稼働1か所 稼働1か所
8.大型共同購入トラクターの供給拡大 新規800台
累計1,600台
新規717台
累計1,570台
9.農薬担い手直送規格の取扱拡大 121,769ha 154,947ha
10.全国標準規格段ボール箱への規格集約 3品目の規格を
30%削減
3品目の規格を
30%削減
11.配合飼料の取扱数量の維持・拡大 692万トン 691万トン
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