牧場から毎日届く新鮮な生乳を、牛乳・乳製品としてみなさまにお届けするために、生乳・乳製品の需給調整等に取り組んでいます。
生乳・乳製品の安定的な流通を担う
消費者のみなさまの食卓に、新鮮でおいしい牛乳や乳製品を安定してお届けするために、毎日牧場で搾られる生乳の需給バランスを全国域で調整しています。食品・飲料メーカーなどへ、牛乳やバター、脱脂粉乳といった乳製品の販売を通じて、需要拡大にも取り組んでいます。また、酪農生産支援の取り組みも行っています。
JAグループにおける生乳の主な流通経路
牛から搾ったままの乳を生乳と呼びます。生乳は、牛乳が多く飲まれる夏場に需要が高まりますが、乳牛は暑さに弱いため生産は減少します。一方で冬場の需要は落ち着きますが、生産は増加します。このように、生乳の需給は不足と過剰が季節ごとに変化する傾向があります。
生乳は液体で、栄養価が高く腐敗しやすいため、貯蔵することは容易ではありません。夏場は北海道や東北・九州などの生乳の主産地から、関東・関西などの消費地圏へ生乳を移送し牛乳向けに優先的に供給、冬場は保存の効くバターや脱脂粉乳など乳製品向けの生乳を増やす――。こうした計画的な調整によって、変化する需給をバランスさせることで、消費者のみなさまに牛乳・乳製品を安定してお届けすること、同時に酪農家のみなさまにも、安定した所得を確保し、安心して生産を続けていただけるようにすることが、全農の役割です。
北海道で製造されたバターや脱脂粉乳など、主に業務用に使われる乳製品を、食品メーカーや飲料メーカー等に販売することで、国産乳製品の需要拡大に努めています。都府県においては、特に冬場に発生する飲用向けで処理しきれない生乳を乳製品に加工し、買取・保管・販売を行っています。
また、缶コーヒーなどの原料に使用される業務用の牛乳を飲料メーカーに販売することで、牛乳の需要拡大にも取り組んでいます。
毎年開催している「酪農経営体験発表会」では、全国から選ばれた優秀な酪農家が、経営内容や技術を自らの体験を踏まえて発表し、先進的な取り組みを広く共有することで、生産基盤の維持・拡大に役立てていくことを目指しています。
また、消費者の方々に酪農の現場をより身近に感じていただくため、グループ会社である協同乳業(株)と連携し、酪農と牛乳乳製品の魅力を発信する「酪農の輪 プロジェクト」の一環として、生産者と消費者をリアルタイムで繋ぐ「オンライン牧場体験」を実施しています。
協力頂いた山岸牧場の様子(左)とクイズに答える子供たち(右)
協同乳業(株)をはじめ酪王協同乳業(株)など全国の関係乳業と連携し、「農協牛乳」を消費者のみなさまへお届けしています。農協牛乳は、1972年6月1日に「自然はおいしい」をキャッチフレーズに、当時主流ではなかった「成分無調整」の牛乳として発売され、今では当たり前となった1リットルの紙パック容器などの革命をもたらした牛乳です。酪農家が消費者に伝えたい自然そのものの味わいや想いお届けする牛乳として、日本の牛乳市場の活性化や消費拡大に向けて進化し続けています。
牛乳の消費拡大の輪を拡げる取り組みの一環として、「日本の酪農を応援」シリーズを開発・発売しています。
牛乳を50%以上使用した乳飲料シリーズで、2023年10月には第4弾「ミルクティー」をリニューアル発売しました。
消費者の皆様に牛乳のおいしさを楽しんでいただくとともに、酪農部HP「モゥ~っと牛乳」のQRコードを掲載するなど、酪農や牛乳に関する情報をお届けしています。
今後も、酪農家の声を消費者の皆様に伝え、日本の酪農を応援していただけるような商品の開発・提供に努めて参ります。
最新の販売状況はJAタウン内の全農酪農部公式ショップ「酪市酪座」からご確認ください。