農薬事業

農薬事業について

 農薬は、戦後の食糧難の時代にあっては食糧増産の一翼を担い、高度成長期にあっては、除草作業などの過酷な農作業の軽減に大きく貢献してきました。現在でも、農薬は農作物の生産に必要不可欠な資材であり、食糧の安定生産のため、病害虫雑草防除という大きな役割を果たしています。
 JA全農では、農薬メーカーとの共同開発やジェネリック農薬の開発・普及、大型規格の導入などにより、低価格で高品質な農薬の提供に努めています。

 安全使用については、農薬適正使用の徹底、周辺環境に配慮した防除の実践、防除内容の記録、ならびに農薬使用者の安全を守る防護具の普及などに努めています。
 農薬の安全で適切な使用、また農業の発展に寄与するため、昭和42年から防除指導員の養成を行い、認定された防除指導員は各生産現場で活躍しています。昭和46年からは 「安全防除運動」を展開し、農薬使用基準の順守ならびに散布者の事故防止に向けた取り組みをしてきました。

 安全・安心な農産物の生産に向けて、また生産者の手取り最大化とJAグループあげての競争力強化に向けて、JA全農はこれからも取り組みをすすめてまいります。

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主要取扱品目紹介

水稲除草剤の定番

 JA全農とバイエルクロップサイエンス(株)が共同開発した水稲用の除草剤、MY-100(成分名:オキサジクロメホン)は水田の難防除雑草であるヒエに対して少ない薬量で長期の残効性を発揮します。
 MY-100を有効成分とする製品は多数あり、いずれの製品もご好評をいただいております。

その効き目新次元

 SU抵抗性雑草のほとんどに卓効を示すAVH-301(成分名:テフリルトリオン)はJA全農とバイエルクロップサイエンス(株)、北興化学工業(株)が共同で開発しました。AVH‐301を有効成分とする製品は多数あり、いずれの商品も発売以来好調に実績を伸ばしています。新次元と言えるその効き目を実感してください。

カイガラムシの特効薬「スプラサイド」

カイガラムシの特効薬「スプラサイド」

 JA全農は、殺虫剤スプラサイド乳剤40並びに水和剤について、2012年1月に日本における全ての権利をシンジェンタ社から譲り受けました。
 スプラサイドは、1967年に農薬登録されて以来、カイガラムシ防除を中心とする総合殺虫剤として販売開始され、茶、みかん、落葉果樹、花卉類などの広範囲の作物に使用されてまいりました。上市以来50年以上経過した現在でも、多くのカイガラムシ防除剤のなかで、優れた速効性と安定した効果で好評をいただいております。

(ピラキサルトTMは一般名・トリフルメゾピリムの通称です)

ウンカ類防除の切り札「ピラキサルトTM」

 西日本や関東地方を中心に発生するイネの重要害虫であるウンカ類防除のため、JA全農が「農薬開発積立金」を活用してデュポン・プロダクション・アグリサイエンス(株)と共同開発したウンカ類に優れた効果を示す殺虫剤です。既存殺虫剤に抵抗性を有する3種類のウンカ全て(トビイロウンカ・セジロウンカ・ヒメトビウンカ)に殺虫効果を示すとともに長期に渡る残効性でイネを守ります。ピラキサルトを有効成分とする製品は水稲箱処理剤(殺虫殺菌剤)として各社より発売されております。

ジェネリック農薬に対する取り組み

 全農は国内初のジェネリック農薬として、平成7年度にペンコゼブ剤(有効成分名:マンゼブ)、その第二弾として、平成15年度にジェイエース剤(有効成分名:アセフェート)の販売を開始し、ペンコゼブ剤およびジェイエース剤の普及・拡大による生産資材コスト低減に貢献してきました。全農はペンコゼブ剤およびジェイエース剤の普及・拡大に引き続き力を入れるとともに、生産資材コスト低減を目指し、新たなジェネリック農薬の開発を進めてまいります。

農薬大型規格推進の取組み「デカぞう君」

 JA全農では農家の皆様のコスト低減を目指し、農薬の大型規格の普及を進めています。農薬の大型規格は通常の規格より割安な価格となっています。今後も全国で幅広く愛用されている農薬を中心に大規模利用に便利な大型規格農薬の拡充に取り組んでいきます。
  また、農家の皆様が大型規格であることが一目で分かるように「デカぞう君」をデザインし、商品への記載を進めています。
 JA店舗でお買い求めの際は、「デカぞう君」を目印にしてください。

安全な農薬使用に向けた取り組み

 生産環境、消費者ニーズの多様化等取り巻く状況は変化してきていますが、一貫して、農作物の安全、環境の安全、生産者の安全を確保するため、それぞれの課題に取り組んでいます。

農作物の安全を守る取り組み

 平成元年より防除日誌記帳運動を開始しました。パイロットJAによる使用農薬の記帳と収穫物の残留農薬検査を行い、農作物の安全性が実証されました。

 今後も、農薬の適正使用、他作物への飛散防止など、安全な農産物づくりのための指導の徹底に加え、農薬適正使用の基礎資料となる「防除暦」の作成を推進していきます。

環境、生産者の安全を守る取り組み

 環境に配慮した農薬施用技術開発のほか、農薬使用時の飛散や流出防止に向けた取り組みを行っています。
 また、保護衣の開発、保護具の着用促進など農薬使用者の安全を守る取り組みも進めていきます。

IPM(総合的病害虫・雑草管理)の取り組み

 「バンカーシート」などを活用した天敵農薬の普及推進によるIPMの取り組みを強化しております。IPMの取り組みを通じ、農作物、環境、生産者の安全確保に寄与しています。

○農薬飛散の防止に向けて

○保護具の着用

 本会と東レ(株)がタイアップして製品化した「カッパ天国エース」は、防水性や透湿性に優れ、快適に農作業ができる保護衣となっており、お勧めです。
   カッパ天国エース製品仕様についてはこちら