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リリース

2015年12月11日

全国農業協同組合連合会(JA全農)

肥料の回収および農産物への対応について(第7報)

 太平物産株式会社(以下、太平物産)の肥料品質問題について、115日の記者会見以降の肥料の回収・代替品の供給の状況、農産物への影響と補償、外部の弁護士による太平物産に対する調査結果、その他の肥料メーカーに対する調査、再発防止・品質管理の強化について、報告します。

太平物産の品質問題について

1.太平物産肥料の回収と代替品の供給について
 農家、JAおよび本会の在庫は、全体で約16,200トンありましたが、11月30日現在、6,463トン(全体の40%)を太平物産に返品しました。今後もJAの協力を得て早急に回収をすすめます。
 代替銘柄については、年内に必要とされる241銘柄については、すでに決定し、出荷しています。翌春に必要な557銘柄については74%が決定済みとなっています。

2.農産物の補償について
 太平物産製の肥料を用いて栽培され、「有機農産物」や「特別栽培農産物」と表示して販売済または出荷予定の農産物および、交付金の対象となる生産者について以下のとおり補償します。11月20日、表示の判断に必要な肥料成分に関する情報を公開し、補償の対象となる農産物を確認中です。なお、補償した金額の全額を太平物産に求償します。
(1)出荷予定の農産物
 「有機農産物」や「特別栽培農産物」の表示が可能となるまでの期間、「慣行品」への変更にかかる費用および「慣行品」との価格差にもとづく金額。
(2)販売済の農産物に対する補償
 該当肥料の使用および価格差の補填が必要と確認され、取引先を通じて消費者に対し返金を行なった金額。
(3)環境保全型農業直接支払交付金
 交付金の対象から外れた場合についてはその金額。

3.太平物産に対する調査について
 調査報告書のとおり。

肥料メーカーに対する調査について

 肥料メーカーに対する書面調査および立入調査を実施しました。その結果、6社で本会との契約と異なる原材料や配合割合で製造するなどの問題があることが判明しましたが、主要成分は確保されており、太平物産のような有機割合の変更はなく、「特別栽培農産物」等に影響し、消費者、生産者に損害を与える事例はないと認識しています。

1.書面調査
肥料メーカー248社に対して書面により製造実態を調査しました。このうち、実際に肥料を製造している146社の回答内容を精査し、旭肥料株式会社、相模肥糧株式会社の2社に製造上の問題があることがわかりました。

2.工場立入調査
書面調査で問題のあった2社を含めた有機複合肥料メーカー27社49工場※1を調査対象としました。
 ※1 11月5日のニュースリリースにおいて、37社67工場を立入調査対象としましたが、メーカー間の受委託による重複を除いた結果、27社49工場となりました。

工場立入調査の結果、6社(6工場)で問題があることが判明しました。このうち、旭肥料株式会社、相模肥糧株式会社の2社については、すでに12月4日のニュースリリースで公表したとおりです。
株式会社中田商会(本社大阪府吹田市 代表取締役社長 中田 富雄)、富山魚糧株式会社(本社富山県富山市 代表取締役社長 中田 佐久悦)、株式会社ジャット(本社大阪府大阪市 代表取締役社長 吉村 明弘)および、A社の4社の13銘柄※2で問題点が確認されました。問題点は、①保証票の使用原料重量順の誤表示、②使用原料の記載漏れ、③設計上の内成分が保証値を満たしていない、④指定配合肥料に登録肥料以外の原料を使用したというものです。4社はすでに当該銘柄の出荷を停止し、独立行政法人 農林水産消費安全技術センター(以下、FAMIC)に報告しました。
  ※2 全農の取扱い66銘柄のうち、問題があった銘柄数

本日、農林水産省は㈱中田商会、富山魚糧㈱、㈱ジャットに対するFAMICの立入検査の結果および指導状況を公表し、本会およびその他の販売業者に対して、法違反が認められた肥料について自主回収を行い、その結果を報告するよう指導通知を発出しました。
4社が使用している原料は通常の肥料製造に使用されているものであり、これらの肥料を使用した農産物の安全性に問題はありません。内成分切れはあったものの、窒素全量、りん酸全量、加里全量などの主要成分は保証値が確保されているので、作物の生育に影響はないと認識しています。化学肥料由来窒素の割合は増加せず、「特別栽培農産物」「有機農産物」等への影響もないと認識しています。

再発防止・品質管理態勢の強化について

1.本会の品質管理の問題点
 肥料取締法によって、メーカーには肥料銘柄の登録、届出、および公定規格を遵守する義務が課せられています。このことにより、肥料の成分量を担保し、有害物質が規制されるなど、品質が確保されています。
 これまで、本会はメーカーに対して上記を前提に、本会として守ってもらうべき品質の考え方を提示し、遵守を求めてきました。このように、本会の品質管理は取扱う銘柄を直接管理するのではなく、メーカーとの信頼をもとにしていたため、今回のように意図をもって製造設計を変更された場合、メーカーの不正行為を未然に発見・是正することは困難な実態にありました。
 この結果、消費者・生産者・取引先・JAの皆様に大変なご迷惑をおかけすることとなり、また、全農マークに対する信頼を裏切ることになったことを深く反省し、ただちに製造工程に踏み込んだ実効ある品質管理態勢を構築していきます。

2.実施具体策
(1)品質管理体制について
  品質管理専任部署の設置
(2)品質管理強化の考え方
 ア.ガバナンス体制など取引先のリスク度合いを評価
 イ.有機肥料等肥料の種類によるリスク度合を評価
 ウ.上記、ア、イの両面から、重点的にチェックする銘柄・メーカーを特定し、優先順位を付けて管理。
(3)実施事項
 ア.メーカー事業点検(書面)
 イ.工場立入り調査の実施
 ウ.製品管理機能を強化する覚書の締結
 エ.メーカー研修会の強化
 オ.全農マーク貼付基準の厳格化
                                                        以上


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