令和元年10~12月期の配合飼料供給価格について

令和元年10~12月期の配合飼料供給価格については、飼料情勢・外国為替情勢等を踏まえ、令和元年7~9月期に対し、全国全畜種総平均トンあたり約650円値下げすることを決定しました。
なお、改定額は、地域別・畜種別・銘柄別に異なります。

飼料情勢は以下のとおりです。

飼料穀物

とうもろこしのシカゴ定期は、5月下旬には390セント/ブッシェル前後で推移していたが、米国産地での作付け進度が大幅に遅れたことから6月には450セント/ブッシェル台まで急騰した。その後、受粉に適した天候が続いたことや、8月12日発表の米国農務省需給見通しで、単収が市場予想を上回ったことなどから軟調な展開となり、現在は360セント/ブッシェル台となっている。また、シカゴ定期に加算される内陸産地からの集荷コストなどは、米国産の輸出需要が減退しているため、需給緩和などから値下がりしている。
今後は、作柄の改善により需給は安定していることから、現行水準での推移が見込まれる。

大豆粕

大豆粕のシカゴ定期は、5月下旬には330ドル/トン台で推移していたが、米国産大豆の作付けが降雨により遅れたことから6月には350ドル/トン台まで値上がりした。その後、生育に適した天候となったことから軟調な展開となり、現在は320ドル/トン台となっている。
国内大豆粕価格は、シカゴ定期の値下がりおよび為替の円高などにより、値下がりが見込まれる。

海上運賃

米国ガルフ・日本間のパナマックス型海上運賃は、5月には45ドル/トン前後で推移していたが、中国向けの南米産大豆の輸送需要に加え、とうもろこしの輸出も本格化したこと、また中国の粗鋼生産の増加に伴い鉄鉱石の輸送需要が増加したことから上昇し、現在は55ドル/トン前後で推移している。
今後は、輸送需要が引き続き旺盛であること、さらに令和2年1月から開始される国際海事機関による環境規制強化への対応に伴い燃料コストなどが上昇することから、海上運賃は値上がりが見込まれる。

外国為替

外国為替は、6月には108円前後で推移していたが、8月に入りトランプ大統領が中国に対し追加関税を課すと表明したことにより円高が進み106円台で推移した。その後、米中貿易協議の進展期待が高まったことから、現在は108円前後となっている。
今後は、米国経済は依然として好調であるものの、米中貿易摩擦の長期化による世界経済の減速懸念も払拭されていないことから、相場は現行水準で推移するものと見込まれる。

以上から、とうもろこし・大豆粕価格の値下がりにより、令和元年10~12月期の配合飼料価格は前期に比べ値下げとなる。