「手軽さ」と「正確さ」を両立 スマートフォンを使った新しい土壌分析ツールを開発

JA全農は、土壌分析用の試験紙とスマートフォンを組み合わせた新しい簡易土壌分析ツールを開発し、2020年6月下旬から販売を開始する予定です。

全農では、土壌の不足養分と過剰な養分を把握する「土壌診断」にもとづき、適正施肥による施肥コスト抑制の取り組みに力を入れています。本ツールは、土壌分析用の試験紙による「手軽さ」をそのままに、スマートフォンを利用することで「誰でも」「簡単」に「正確」な分析を可能にします。

分析には土壌分析試験紙「みどりくん」と小型で持ち運び可能な簡易測色ツール「Pico」、「Pico」専用のスマートフォンアプリを使います。「みどりくん」の色味は「Pico」によって1秒足らずでスキャンされ、無線(Bluetooth)通信により測定結果がスマートフォンアプリへ送信されます。アプリには測定項目(pH、硝酸態窒素、水溶性リン酸、水溶性加里)の分析濃度別に色味が登録されており、これまで人間の目視によって判定していた微妙な色の違いが瞬時に数値化できる仕組みです。分析データはスマートフォンに保存されるため、圃場別や時期別の分析結果をいつでも確認できることも特長の一つです。

全農は今回の新たなツールの活用を通じて、生産者の土づくりを支援していきます。

■スマートフォンを用いた新しい簡易土壌分析