令和2年7~9月期の配合飼料供給価格について

令和2年7~9月期の配合飼料供給価格については、飼料情勢・外国為替情勢等を踏まえ、令和2年4~6月期に対し、全国全畜種総平均トンあたり約1,000円値下げすることを決定しました。

なお、改定額は、地域別・畜種別・銘柄別に異なります。

飼料情勢は以下のとおりです。

飼料穀物

とうもろこしのシカゴ定期は、3月には370セント/ブッシェル前後で推移していたが、新型コロナウイルス感染拡大によるガソリン需要の減少からエタノール生産が減少していることに加え、米国産新穀とうもろこしの作付面積が増加する見通しであることから下落し、現在は330セント/ブッシェル前後となっている。
今後は、夏場の受粉期に向けて天候を注視する必要があるものの、当面は現行水準で推移するものと見込まれる。

大豆粕

大豆粕のシカゴ定期は、3月には330ドル/トン前後で推移していたが、アルゼンチンが大豆粕の輸出税引き上げを発表し、一時350ドル/トン前後まで上昇した。その後、新型コロナウイルスの感染拡大による大豆需要の減退懸念などから軟調な展開となり、現在は310ドル/トン台となっている。
国内大豆粕価格は、為替は円安で推移しているものの、シカゴ定期の下落などにより、値下がりが見込まれる。

海上運賃

米国ガルフ・日本間のパナマックス型海上運賃は、2月には40ドル/トン台で推移していたが、南米産大豆の輸出需要の増加により、3月には45ドル/トン前後まで上昇した。その後、新型コロナウイルスの感染拡大による輸送需要の減少と原油相場の急落を受けて下落し、現在は35ドル/トン前後となっている。
今後は、南米産穀物の輸送需要が本格化することから、海上運賃は堅調に推移すると見込まれる。

外国為替

外国為替は、3月には新型コロナウイルスの感染拡大による景気悪化により、世界的に株価が暴落したことなどから一時急激な円高となったが、その後、安全通貨としてのドル需要が増加したことなどから円安が進み、現在は108円前後となっている。
各国の経済対策により景気回復への期待が高まる一方で、新型コロナウイルスからの回復には時間がかかると思われるため、今後も一進一退の相場展開が見込まれる。

以上から、外国為替は円安となるものの、とうもろこしのシカゴ定期や大豆粕価格が値下がりしていることなどから、令和2年7~9月期の配合飼料価格は前期に比べ値下げとなる。