JA全農は、1月19日(木)~20日(金)に第6回和牛甲子園を3年ぶりに実開催(オンライン参加とのハイブリッド開催)しました。本大会は、史上最多となる23道府県40校が出場(うち初出場5校)し、出品牛は55頭となりました。総合評価部門の最優秀賞には岐阜県立大垣養老高等学校が輝きました。
総合評価部門の最優秀賞に輝いた岐阜県立大垣養老高等学校の生徒たちと先生
和牛甲子園は、和牛を飼育する全国の農業高校の生徒、高校球児ならぬ“高校牛児”たちの大会です。飼育に関する日頃の取り組み内容と、育てた和牛の肉質を競います。
全農は①将来の担い手候補である高校生の就農意欲の向上、②日本各地で同じ志を持つ高校生同士のネットワークを創出し、意欲と技術の向上を図る――の2点を目的に、和牛甲子園を開催しています。日々の和牛の飼養管理の創意工夫を発表する「取組評価部門」と、育てた和牛の枝肉の肉質を評価する「枝肉評価部門」の2部門があり、それぞれの部門で最優秀賞・優秀賞・優良賞を選出するとともに、2部門を総合的に評価する「総合評価部門」では、最優秀賞1校を選出しました。
第6回和牛甲子園に出場した高校牛児のみなさん
取組評価部門は、次代の和牛づくりへの挑戦として、おいしい赤身を目指す過程で、光合成細菌を活用した床替え回数の削減や麹の給餌による内臓廃棄率低減を発表した鹿児島県立市来農芸高校が最優秀賞を受賞しました。枝肉評価部門は、圧倒的な肉量感、かつバランスの取れた枝肉であり、一般的な共励会でも入賞に値すると審査委員から評価された栃木県立矢板高校が最優秀賞を受賞しました。
総合評価部門は、取組評価で「岐阜県の優良雌牛の系統で最優秀を‼」をテーマに、5か年計画の集大成を発表し、枝肉評価では、ロースの形が良く、バラの厚みも充実しており、脂肪交雑がしっかりと入った枝肉で優秀賞を獲得した岐阜県立大垣養老高校が最優秀賞を受賞しました。受賞のインタビューでは「まさか総合優勝を取れるとは思っていなかった。牛の日常管理や取組評価の発表練習など、放課後学校に残って毎日がんばったのでうれしい。今回までの出品牛のデータを活用し、来年も賞を取れるようにがんばりたい」と今回の喜びと次回への抱負を語りました。
部門 |
褒賞 |
高校名 |
総合評価部門 |
最優秀賞 |
岐阜県立大垣養老高等学校【初優勝】 |
取組評価部門
|
最優秀賞 |
鹿児島県立市来農芸高等学校 |
優秀賞
|
北海道倶知安農業高等学校 |
|
広島県立西条農業高等学校 |
||
優良賞
|
栃木県立栃木農業高等学校 |
|
神奈川県立中央農業高等学校 |
||
京都府立農芸高等学校 |
||
審査委員特別賞 |
鹿児島県立鹿屋農業高等学校 |
|
高校牛児特別賞 |
愛知県立渥美農業高等学校 |
|
枝肉評価部門
|
最優秀賞 |
(出品番号13)栃木県立矢板高等学校 |
優秀賞
|
(出品番号19)岐阜県立大垣養老高等学校 |
|
(出品番号56)鹿児島県立加世田常潤高等学校 |
||
優良賞
|
(出品番号7)福島県立磐城農業高等学校 |
|
(出品番号22)岐阜県立飛騨高山高等学校 |
||
(出品番号79)島根県立出雲農林高等学校 |
||
審査委員特別賞 |
(出品番号24)愛知県立渥美農業高等学校 |
和牛甲子園を通じて、参加校同士の交流機会や参加校の地元での応援が年々広がっていることに加え、本大会の記事を読んで高校牛児になりたいと農業高校の門をたたく生徒が出てきているなど、大会設立の目的が徐々に浸透しています。これからも、全農は全国でがんばる〝高校牛児〟を応援していきます。
【第6回和牛甲子園 開催概要】
(1)日時:令和5年1月19日(木)13:00~1月20日(金)15:30
(2)場所:
ア.体験発表会、褒章式等:品川グランドホール(THE GRAND HALL)
東京都港区港南2-16-4 品川グランドセントラルタワー3階
イ.枝肉共励会、枝肉勉強会等:東京都中央卸売市場食肉市場
東京都港区港南2丁目7番19号
(3)主催:JA全農
(4)大会ホームぺージ:https://wagyukoushien.com/ 大会のライブ配信のアーカイブや、各校の体験発表動画をご覧いただけます。