東京都との下水再生りんの広域での肥料利用に向けた 連携協定締結について

JA全農は12月15日(金)、国内肥料資源の積極的な活用に向けて、東京都と下水再生りんの広域での肥料利用に向けた連携協定を締結しましたのでお知らせします。

肥料の三要素(窒素、りん、カリウム)の一つであるりんは、その多くを輸入資源に頼っています。JA全農はこれまでも他の地方自治体と連携し、下水汚泥もしくは処理水から取り出したりん(以下、再生りん)を国内肥料資源の一つとして、発生地域を中心に活用してきました。

東京都は下水処理における環境負荷低減のためにりん回収実証施設の導入に着手するなど、将来的に多量の再生りんが見込まれることから、安定調達可能な国内肥料原料の一つとして活用を検討するため、本協定を締結することとしました。

東京都における再生りんプラントは令和6年1月から稼働が予定されており、年間70t程度のりん回収物が見込まれています。本協定により、プラント稼働で得られる再生りん等の肥料利用に向けた技術開発、製品開発、栽培試験、市場調査等の連携を進めます。

東京都の下水処理施設から得られる再生りんを原料とした肥料製品の東京都内での流通に加えて、東京都外も含めた広域的な流通を目指します。

※肥料においては一般に“りん酸(P(五酸化二リン))”を用いますが、本リリースにおいては“りん(P)”と表記します。

<連携協定の概要>

1.協定締結日
令和5年12月15日(金)

2.締結者
東京都知事 小池 百合子
全国農業協同組合連合会 代表理事理事長 野口 栄

3.連携して取り組む事項
(1)下水汚泥に含まれる肥料資源の調査・技術開発に関すること
(2)肥料の製品開発、試験栽培に関すること
(3)肥料の市場・流通調査に関すること
(4)下水汚泥に含まれる肥料資源に係る関係者の理解醸成及び利用促進に関すること

協定締結式の様子 12月15日(金)東京都庁第一本庁舎6階ホール

(左から)全農東京都本部・梅沢 治政 副本部長、野口理事長、小池知事、東京都下水道局・佐々木 健 局長、東京都産業労働局・坂本 雅彦 局長