令和7年10~12月期の配合飼料供給価格改定について

令和7年10~12月期の配合飼料供給価格については、飼料情勢・外国為替情勢等を踏まえ、令和7年7~9月期に対し、全国全畜種総平均トン当り約550円値下げすることを決定しました。
なお、改定額は、地域別・畜種別・銘柄別に異なります。

飼料情勢は以下のとおりです。

1.飼料穀物
とうもろこしのシカゴ定期は、6月上旬には440セント/ブッシェル台で推移していましたが、米国産地で生育に適した天候が続いたことや、8月12日米国農務省発表の需給見通しで米国産とうもろこしの単収や作付面積が市場予想を上回り生産量が大幅に増加する見通しとなったことなどから、8月中旬には380セント/ブッシェル台まで下落しました。その後、輸出需要が好調であることなどから、現在は420セント/ブッシェル前後で推移しています。
今後は、米国産新穀の豊作が期待されるものの、収穫期の天候に左右される相場展開が見込まれます。

2.大豆粕
大豆粕のシカゴ定期は、6月上旬には320ドル/トン台で推移していましたが、6月13日に米国政府が事前予想を上回るバイオディーゼル使用義務数量案を発表したことにより副産物である大豆粕の発生量が増加するとの見込みなどから、6月下旬には300ドル/トン前後まで下落しました。その後、8月12日米国農務省発表の需給見通しで米国産大豆の生産量が市場予想を下回ったことなどから上昇し、現在は310ドル/トン前後で推移しています。
国内大豆粕価格は、シカゴ定期の下落などから値下がりが見込まれます。

3.海上運賃
米国ガルフ・日本間のパナマックス型海上運賃は、5月には47ドル/トン前後で推移していましたが、6月に中東情勢の緊迫化を受けて原油相場が高騰したことや、航海日数の長い中国向け南米産大豆の輸出が増加し、船腹需給が引き締まってきたことなどから上昇し、現在は59ドル/トン前後で推移しています。
今後は、北米産新穀や石炭の荷動きが活発になる見通しであることなどから、海上運賃は堅調に推移するものと見込まれます。

4.外国為替
外国為替は、6月上旬には143円台で推移していましたが、米国でインフレ傾向が継続していることや日銀が利上げに慎重な姿勢を示していることなどから、日米金利差の早期縮小見通しが後退し、8月初旬には一時150円台まで円安が進みました。その後、8月に発表された米国雇用統計の結果が市場予想を下回ったことなどから反転し、現在は148円前後で推移しています。
今後は、日米の金融政策の動向などに左右される相場展開が見込まれます。


以上から、外国為替は円安となるものの、シカゴ定期の下落によりとうもろこしや大豆粕の価格が値下がりとなることなどから、令和7年10~12月期の配合飼料価格は前期対比値下げとなります。