食農バリューチェーンの構築

農畜産物流通に必要な物流体制・インフラの整備

物流の2024年問題を前に、農畜産物の持続的かつ効率的な輸送体制の構築に取り組んでいます。特にトラックから鉄道や船舶へ転換するモーダルシフトが注目されており、農産物輸送での活用の実証を進めています。

全農物流(株)およびJAさがと協力し、鉄道冷蔵コンテナと防振パレットを組み合わせて実施したイチゴの試験輸送

全農物流(株)と協力した、米を長距離輸送する貨物列車「全農号」の実証輸送。青森を出発し、日本海側を経由して大阪に到着するルートにより、コンテナ100基を積載して500トンの米を輸送。米専用列車の定期運行も開始した。

実需者・消費者のニーズに対応した食品流通施設への積極的な投資も行っています。

全農物流(株)が2023年、埼玉県久喜市に設置した「埼玉新倉庫」。本画像にある7号倉庫は、低温、冷凍、冷蔵の3温度帯に対応し最大で約23,000トンの収容力を持つ。

農産物の輸送力の確保のため、合理的な輸送に資する資材や仕組みの実証・普及に取り組んでいます。
米の輸送においては、手荷役を削減するために統一フレキシブルコンテナやパレチゼーション輸送の普及を進めます。

全農統一フレキシブルコンテナ

紙袋のパレット保管

多様な販売チャネルによる国産農畜産物の消費拡大

産地直送通販サイト「JAタウン」や全農グループ直営飲食店舗などを活用して、国産農畜産物の消費拡大に取り組みます。

SNSを活用したプロモーションや、季節・行事に合わせたサイト内イベントを実施

また、外食企業との取引拡大を目指して、日本フードサービス協会と連携した産地の視察会および商談会を実施しています。さらに、同協会主催の展示会への出展も行っています。

総合営業体制の構築と実需者への営業強化による販売拡大

地域でのGAP(農業生産工程管理)の取り組み強化に向けて、産地と実需者の結びつけを支援しています。
さらに、グループ会社との連携により、地域や品目を横断した総合的な営業体制を構築し、実需者への販売を強化しています。米では地域特性を踏まえた多様な手法による米の買取販売を拡大、麦では播種前契約により需要の安定をはかっています。

牛乳・乳製品の市場活性化や酪農生産基盤の維持に向け、全農グループ会社である酪王協同乳業(株)、協同乳業(株)をはじめとした農系乳業と連携を強め、農協牛乳シリーズの販売強化や酪農理解醸成などの活動を進めています。
全国各地の農系乳業と連携し、2022年12月には「牛乳無償配布」、2023年6月には「ご当地牛乳飲み比べ」を実施しました。消費者の皆さまに牛乳・酪農の魅力や価値を伝えるとともに、牛乳・乳製品を楽しんで食べてもらえるよう工夫することで、需要拡大に取り組んでいます。

各地の農系乳業と連携した全国一斉牛乳無償配布

国産原材料を使用した魅力ある商品開発

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