目次
LPガスの基本情報
LPガスの性質
- LPガスは空気の約1.5倍の重さがあるため、もれると低いところや物かげにたまります。
- LPガスそのものは無色無臭ですが、安全のためにタマネギが腐ったようなニオイをつけてあります。
- LPガスは、地球にやさしいクリーンなガスです。高カロリーで、しかも地震などの災害にも強く、安心してお使いいただける便利なエネルギーです。
消費設備の範囲と、日頃の管理及び点検について
- ガスメータの出口からガス器具までのLPガス設備を消費設備(質量販売の場合は容器からガス器具まで全て)といい、日頃の管理及び点検の責任はお客さまにあります。
- 販売事業者、または販売事業者が委託する保安機関は、お客さまの使用する消費設備が正しい状態かどうか、定期的に調査をさせていただきます。
- 調査の結果、改善を指摘された設備については、調査員の指示に従い、お客さまの責任において改善してください。
お願い
- 容器からガスメータまでの供給設備は販売事業者が所有し、販売事業者が日頃から管理および点検をします。供給設備を販売事業者の許可なく変更、移動、撤去しないようにしてください。
- 安全のため容器を波板などで囲ったり、容器から2m以内の範囲に火気(ボイラー、電気設備など)を設置しないでください。
- 災害・緊急時以外は容器バルブを閉めないようにしてください。
使用上の注意について
ガス栓・器具栓はうっかりが禁物
- お休み前やお出かけになるときは、必ずガス栓や器具栓が閉まっていることを確認してください。
- 絶対に、ガスの配管やガス栓をアースの代わりに使用しないでください。
ゴム管にも細心の注意
- ゴム管はときどき点検して、ひび割れやかたくなったものは早めにお取替えください。
- ゴム管のガスもれ点検は、表面に石けん水を塗ってアワが出るかどうか調べてください。
- ガス器具の交換やゴム管を交換するときは、ガス栓の赤い線のところまで差し込み、ホースバンドでしっかり止めてください。
- ゴム管を必要以上に長くしないでください。
- LPガス用のゴム管を使用してください。
- 三つ又の使用は危険ですので、絶対におやめください。
お願い
ガスもれ防止のため、湯沸器等の固定燃焼器には、ゴム管を使用することが禁止されています。直接ネジ接続するか、下のようなネジ接続の燃焼器用ホースまたは金属フレキシブルホースを使用してください。
注意小型容器(8kg容器以下)の取扱いについて
- 容器は平らな場所に置き、かつ、上から物が落ちるおそれのない場所に置いてください。
- 容器は、直射日光を避け、火気のないところに置いてください。
- 容器は、風通しのよい室外に保管してください。
- 容器の使用後は、必ず容器バルブを閉めてください。
- 容器は、お客さまが処分することはできません。不要になったときは、必ず販売事業者に連絡してください。
LPガス用ガス漏れ警報器のご使用について
- 誤った設置位置ではガス漏れを感知しませんので、警報器の設置場所を確認しましょう。
- 警報器が交換期限内のものかを確認しましょう。
警報器の交換期限は5年です。交換期限を迎えていないか確認し、期限が過ぎる前に、LPガス販売事業者に連絡しましょう。 - 警報器は電源が入っていないと作動しませんので、警報器の電源プラグは常時コンセントに差し込んでおきましょう。
- 警報器のまわりにものを置いていると、ガス漏れを感知しにくくなります。
警報器のまわりにものを置かないようにしましょう。
- ※交換期限は西暦年4桁の数字で表示。
ラベルの形状、大きさ、色はメーカーにより異なります。
共同住宅、学校・病院、旅館ホテル、料理飲食店などの人が多く集まる施設、地下室等に燃焼器が設置されている場合には、原則として法令によりLPガス用ガス漏れ警報器の設置が義務付けられています。一般戸建住宅でも、事故防止のため取付けをおすすめします。
「長期使用製品安全点検制度」について
製品が古くなると部品等が劣化(経年劣化)し、火災や死亡事故を起こすおそれがあります。
そこで事故を防ぐため、特定の製品の所有者へ、メーカーなどが適切な時期に通知を行い、所有者が点検を受ける制度が施行されました。
平成21年4月以降製造・輸入された下記の対象製品(特定保守製品)を購入した場合は、所有者登録をしてください。また点検通知が届いたら点検を受けるようにしましょう。
- ※消費生活用製品安全法の改正に伴い創設された制度です。令和3年8月1日より対象商品が変更されました。
対象製品(特定保守製品)
- 石油給湯器
- 石油ふろがま
- ※現在お使いの製品(平成21年4月1日より前に製造・輸入された製品)も点検可能ですので、詳しくはメーカーなどにお尋ねください。
不完全燃焼を防ぐために
換気はこまめに行いましょう
- LPガスの燃焼にはたくさんの空気が必要です。
換気が十分に行われていないと、酸素不足や排気ガスが室内に充満して不完全燃焼を起こすことがあり、最悪の場合、死に至る危険性があります(一酸化炭素中毒)。 - 室内でガス器具を使用する際は、時々窓を開けるか、換気扇を回して換気をしてください。また、小型のガス器具であっても、長時間の使用はしないでください。
- 特に、室内で小型湯沸器を使用する際は、必ず換気を徹底してください。また、小型湯沸器をお風呂の給湯やシャワーとして直接使用するのは大変危険ですので、絶対におやめください。
- 屋内にある風呂がま及び大型湯沸器の設置場所には、適切な給気口(空気の取入口)及び排気設備(排気筒など)を設けてください。
- 排気筒の接続部や逆風止めが外れたままガス器具を使用すると、室内に排気ガスが流出して大変危険です。また、排気筒の先端に不備があると、鳥が巣を作り、排気を妨げる場合がありますので、日頃から注意してください。
- 屋内設置のガス瞬間湯沸器が点火の後、自動的に消火する現象が繰り返し発生したら、再点火は行わないでください。繰り返し点火操作を行った結果、不完全燃焼による一酸化炭素中毒事故で死亡したケースがあります。ただちに使用を中止し、ガス機器の購入先やLPガス販売事業者にご連絡ください。
CF式風呂がまをご使用のお客さまへ
- CF式風呂がまの使用中は、絶対に換気扇を使用しないでください。排気が逆流して新鮮な空気が不足するため、不完全燃焼を起こして非常に危険です。
- 風呂がまと同一室内にある給気口をふさがないでください。
点火・消火は目で確認
- ガス器具のそばには、燃えやすいもの(可燃物)を置かないでください。
- 点火にマッチなどを使用する際は、LPガスの流出を避けるため、マッチなどに火を点けてから器具栓を開いてください。
- 風や煮こぼれなどで火が消えたり、天ぷら鍋の油に火がつくことがありますので、使用中はなるべくその場を離れないでください。
炎はいつも青い火で
- ガスコンロ(バーナー)などの目づまりは、不完全燃焼の原因となります。ときどき器具ブラシなどでお掃除してください。
- お手入れでガス器具のネジなどを取り外す必要がある場合は必ず販売事業者に依頼し、お客さまが自らネジなどを取り外すことのないようにしてください。
もしもガスがもれたら
ガスのニオイに気付いたとき、警報器がガスもれを感知したときの手順を日頃から確認しておいてください。
ガスもれ時の手順
- タバコの火など、使用中の火を全て消します。
- ガス栓・器具栓を閉めます。
- 窓や戸を大きく開けます。
- 販売事業者、または販売事業者が委託する保安機関にガスもれの恐れがある旨を連絡し、点検を受けるまでは、ガスを使用しないでください。
ガスもれ時の注意事項
- マッチやライターなどを点けたり、タバコなどを吸ったりしないでください。
- 電気コンセントやスイッチに触れるなど、発火の原因になることは避けてください。
- 換気扇は絶対に回さないでください。また、換気扇が回っている場合は、そのままにしておいてください。
災害時には
災害時の対策
■火災のときは
容器バルブを閉めて、消防署員などに容器の位置を知らせ、後の処理を頼んでください。
■地震のときは
使用中のガスの使用を中止し、ガス栓・器具栓を閉めます。ゆれの大きな地震のときは、おさまった後で容器バルブも閉めてください。
■風水害のときは
容器バルブを閉め、容器が倒れたり、流されたりしないようにロープで固定してください。
■雪が多いときは
LPガス設備の周りは常に除雪しておいてください。また、雪おろしの際は、LPガス設備に損傷を与えないように十分注意してください。LPガス設備が損傷したときは、直ちに容器バルブを閉めてください。
マイコンメータ
マイコンメータは、LPガスの長時間使用や、普段お使いにならないような大量の消費を感知すると、安全のために自動的にLPガスを遮断します(遮断の表示が出ます)。この場合、安全の確認をした上で、お客さまがメータ遮断を復帰することができます。
■復帰方法
- ガス栓・器具栓を全て閉める。
- 復帰ボタンをしっかり押してから離し、約1分間待つ(警報表示が点滅します)。
- 異常がなければ液晶パネルの警報表示が消え、もとどおりLPガスが使えます。
※復帰しない場合は、販売事業者へご連絡ください。
ガス器具は必ずLPガス用で
LPガス用器具には、次のような表示がされています。必ず確認してください。
- 特定液化石油ガス器具等の適合表示
- 特定液化石油ガス器具等以外の液化石油ガス器具の適合表示
- 自主検定マーク
- 製造業者のラベル
こんなときは販売事業者へご連絡ください
- LPガスによる災害時、または災害の発生の恐れがあるとき。
- 風呂がまや大型湯沸器といった固定式燃焼器の設置、変更、修理、撤去のとき。
- ガス器具の交換など、ご使用の消費設備の内容を変更したいとき、または変更したとき。
- 家の増改築など、LPガスの設備工事をともなう工事をするとき。
- 長期間留守にするとき。
- その他、LPガスのご利用に関するご質問やご不明な点があるとき。
- ※配管・風呂がま、大型湯沸器、排気筒などの設置や変更は、専門の資格が必要です。