災害からの復旧・復興に向けた取り組み

近年、発生が続く農業生産に甚大な被害を与えた災害からの復旧・復興に向けて、行政等と連携し、被災地のニーズに即した取り組みをおこないます。被災した農地や農業施設等の生産基盤の整備がすすむ東北地方では、農業法人等での新たな農業体系の確立に向けて、先進技術の導入やニーズにもとづく販売支援、営農指導体制強化、東北地方の農畜産物の販売促進等に取り組みます。

東日本大震災からの復興支援
~JA出資型法人「(株)やまもとファームみらい野」~

東日本大震災による津波により、宮城県南東部の山元町は壊滅的な被害を受けました。この地区での営農再開に向けてJAグループ(JAみやぎ亘理、全農、農林中金等)の支援により農業生産法人「(株)やまもとファームみらい野」が設立されました(2015年7月)。 当法人においては、土地利用型の大規模経営モデルの構築に向けて、露地作物(長ネギ、タマネギ、サツマイモ、ニンジン等)の生産に取り組んでおり、全農は栽培技術・品種、機械化一貫体系の導入や販売の支援をおこなっています。 2018年3月には、「JAグループGAP第三者認証取得支援事業」により、同県内の2法人とともに農産物の国際水準規格であるGLOBALG.A.P.の認証(対象作物:トマト)を取得しました。

宮城県山元町の被災状況

東北・みやぎ復興マラソン

2017年より開催され、宮城県南部沿岸部を走る「東北・みやぎ復興マラソン」に全農とグループ各社が協賛しています。
2018年10月の「東北みやぎ復興マラソン2018」では、参加者に宮城県産のトマトや宮城県産米のおにぎりを振舞うなど、大会運営をサポートしました。

「東北・みやぎ復興マラソン2018」のゴールで宮城県産米のおにぎりを配布

「JA青年組織 絆プロジェクト」に協力

JA青年組織(JA青年部、都道府県農協青年組織協議会、全国農協青年組織協議会)は、東日本大震災を契機に被災地支援活動「JA青年組織 絆プロジェクト」をおこなっています。同プロジェクトは、2018年の西日本豪雨や台風、地震等の災害発生にともない、エーコープウェットタオルを各青年組織に斡旋し、その売上金の一部を被災県青年組織に寄付しました。
全農は、エーコープウェットタオルの供給を通じ、この取り組みを支援しました。

エーコープウェットタオル

全農東北プロジェクト

全農は、東北6県を1つの産地として捉え、東北産農畜産物・加工品の販売力強化をはかるプロジェクト「全農東北」を2015年度より実施しています。
催事で「全農東北」の販売ブースを設けるほか、東北地区の地方紙で組織する東北7新聞社協議会が取り組む「とうほく創生Genkiプロジェクト」に協賛し、イベントで東北産農畜産物のPR等をおこなっています。
また、「東北和牛」のブランド化、東北各県の銘柄米を詰め合わせた「東北六県絆米」の商品化もおこなっています。

「東北六県絆米」パッケージイメージ

  • 「東北和牛」とは、JA全農北日本くみあい飼料(株)直営の藤沢牧場で生まれた子牛を東北各地で肥育した和牛。和牛の風味と肉質を堪能できる「こだわりの赤肉」がコンセプト