営農・技術センターは、耕種関係の研究施設として1962年に設置されました。生産者の手取り向上に向けて、農業技術の研究・開発、農産物・生産資材の検査およびJAグループの人材育成等に取り組んでいます。
- 耕種生産研究室
品種の開発・選定と生産技術の開発
水稲においては、農研機構と連携し、米の消費動向や気候変化に対応した業務用米の品種開発等に取り組んでいます。また、露地園芸品目においては、主に省力化・生産コスト低減、生産性向上を目的とした栽培技術開発や品種選定に取り組んでいます。タマネギ直播栽培技術について現地を含めた検証・実証に取り組み、溝底播種機等の開発・導入等を進めています。また、直播に適した他作目への展開等にも取り組んでいます。

水稲試験圃場での移植作業

タマネギ播種の様子
- 肥料研究室
土壌診断や施肥技術の研究・開発
土壌診断にもとづく適正施肥を推進するため、拠点となる広域土壌分析センターを全国9箇所に設置して分析を行っています。また水田の施肥が省力化できる「流し込み肥料」、養液栽培用肥料「アクワン」や配合設計を簡単に行えるソフト「養液名人」、土壌の物理性の診断に使う「全農型土壌物理性診断セット」を開発しています。

養液栽培用肥料「アクワン」

土壌物理性診断セットによる土壌硬度の測定
- 農薬研究室
安定生産に向けた農薬や防除法の研究・開発
防除が難しい病害虫・雑草に効果が高く、省力的な使用ができる農薬をメーカーと共同で開発しています。また、天敵の利用等と組み合わせるIPM(総合的病害虫・雑草管理)の普及にも努めています。

天敵保護装置「バンカーシート」による害虫の防除
- 農産物検査室
安全・安心で価値の高い農畜産物を届けるための検査・分析
食品チームでは、国産農畜産物の販促・商品開発を目的とした、品質評価・評価手法の研究を行っています。また、生産方法・貯蔵技術と農畜産物の品質との関係を明らかにし、生産振興および品質保持につなげています。残留チームでは、農産物の残留農薬やカビ毒の検査を行うとともに、農薬GLP適合確認施設として農薬登録に必要な作物残留試験も行っています。近年では、農産物の輸出に関する残留農薬検査にも取り組んでいます。

青果物等を対象とした検査・分析
- エネルギー研究室
くらしを支える燃料の品質管理・講習
ガソリン等の石油製品の品質検査をおこなっています。また、LPガス関連の講習等をおこない、国家資格取得や担当者の能力向上を支援しています。

石油製品の品質検査
- 品質・表示管理室
エーコープマーク品等の商品管理
エーコープマーク品等の安心と信頼を支える商品管理(品質基準設定・検査・工場調査・表示点検・仕様管理)をおこなっています。またJA女性部等を対象とした商品知識の普及にも取り組んでいます。

商品の安心と信頼を支える品質管理
- 生産資材研究室
生産資材の開発・品質管理
青果物用段ボール箱、ハウス用ビニール等の品質管理や、青果物の鮮度を保持する資材の開発、新製品の性能の確認等をおこなっています。また、農業機械の基礎講座、JAグループの農機サービス士の検定試験等をおこなっています。

段ボール箱圧縮試験による品質確認
- 研究・人材育成企画課
講習会の開催
JAグループの職員を対象に、営農や資材などに関する部門別の講習会を開催しています。受講生はセンター開設以来、累計15万人を超えています。2015年からは、産地づくりができる人材の育成のため、栽培技術講習会を開催しています。

栽培技術講習会の受講風景


耕種総合対策(事業紹介)
肥料事業(事業紹介)
農薬事業(事業紹介)
農機事業(事業紹介)
園芸資材・包装資材事業(事業紹介)